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やはり靖国参拝・・・

ちょっと遅いですが、やはり小泉首相は靖国に参拝しました。いつもながらの報道も多かったですが、今回はThe Economistから。

“Meet me at Yasukuni” was what many men heading off to war asked their loved ones to do should they never return, and many family members today still keep their promise.

「靖国で会おう」という言葉は、戦争に向かった多くの者が、彼らが戻らなかった場合に愛する者たちに頼んだ言葉であった。そして多くの遺族が今日でも依然としてその約束を守っている。

同誌は日本と近隣諸国の関係が、この時期における日本の指導者の靖国神社への参拝に不自然な程までに依存しているという文で記事を始めています。

If Yasukuni served only as Japan’s Arlington cemetery, a repository of national remembrance, then little controversy would surround it. But Yasukuni is run privately by a group of Shinto priests who look ardently back to when Shinto was the state religion, bound closely with Japan’s imperial rise. A museum attached to the shrine glorifies Japan’s militarist past, entirely glossing over atrocities committed in China and elsewhere in Asia…. Since 1978 Yasukuni has deified several war criminals, including wartime leaders convicted by the allied Tokyo tribunal of “crimes against peace”.

もし靖国神社が、国家的な追悼施設として日本のアーリントン墓地としてのみ存在するのであれば、ほとんど議論が巻き起こることはないであろう。しかし靖国は、神道が国家宗教であり、日本の帝国的な興隆と密接につながっていた時代を熱心に回顧する神道の神官の一団により運営されている。神社の付属の博物館(注:遊就館のことだと思われます)は日本の軍国主義の過去を賛美し、中国およびアジアの他の地域で行われた残虐行為を完全に覆い隠している。1978年以降靖国は、連合国による「平和に対する罪」に関する東京裁判で有罪となった複数の戦時の指導者を神格化している。

ただし、The Economistは靖国をめぐる政治状況として、中国は国内問題から目をそらすために靖国を使い、日本でも中国の圧力に屈しない姿勢を示すのは国内世論対策上都合の良い面があると述べています。

Besides, Mr Koizumi complains, his intentions are treated unfairly. He has often condemned Japan’s past militarism, of which the Japanese war dead are also victims. And he has made clear his opposition to the museum’s version of history. Yet Mr Koizumi’s visits have lost Japan influence in the region: as Gary Bass of Princeton University points out, it is no mean feat for the leader of a democracy with a pacifist constitution to have lost the moral high ground to a Communist dictatorship.

また、小泉首相は同首相の意図が不当に捉えられていると不満を述べている。同首相は多くの場で、日本の戦死者もその犠牲者となった過去の軍国主義を非難してきた。また同首相は遊就館の歴史の見方に対しても反対を明確にしている。しかし、小泉首相の参拝は地域における日本の影響力を損なった:プリンストン大学のゲリー・ベース氏が指摘するように、平和主義的な憲法を持つ民主国家の指導者が、共産党の独裁主義に対して高い道義的な立場を失うと言うのは大事件である。

同誌は、安倍氏が右翼として国内で「すでに確立」されており、したがって国内の国粋主義者に対して、小泉首相のようなパフォーマンスは必要がないと述べ、最近明らかになった昭和天皇の靖国に対する発言もあり、靖国に対して何らかの手を打つチャンスがあるのではないかと述べています(例として、麻生氏などが述べている宗教法人格の廃止などを挙げています)。大体批判一色の報道が今回も多く見られましたが、個人的にはThe Economistの記事は比較的バランスのとれたものであったと思います。

ギュンター・グラスはナチ武装親衛隊だった???

Reuters 8月13

「ブリキの太鼓」などで知られるノーベル文学賞作家で、ドイツ人がナチの過去と向き合う事を長年にわたって主張してきた戦後ドイツの代表的左派作家でもあるギュンター・グラス氏が第2次大戦中ナチの武装親衛隊(Waffen SS)の隊員であったことをインタビューで告白し、戦後60年後もナチに対して強い嫌悪感の残る欧州で波紋を投げ掛けています。

Germany’s Nobel prize-winning author Günter Grass has come under attack from writers, literary critics, historians and politicians for his belated confession he was once a member of Hitler’s Waffen SS.

ドイツのノーベル賞受賞作家であるギュンター・グラス氏は、同氏がかつてヒトラーの武装親衛隊のメンバーであったという遅れた告白に対する、作家、文学評論家、歴史家、および政治家からの攻撃にさらされている。

“The fact he was in the SS at 17 is by itself a misdemeanour — had Grass not been one to throw his weight around as a moral authority so much since then,” Karasek told German radio. “If I were cynical, I would say he did not reveal it sooner at the risk of not winning a Nobel prize. Don’t misunderstand me: Grass deserved the Nobel prize more than any other German writer. But everything now has to be seen in a new light.”

「同氏が17才でSS隊員であったこと自体は軽い罪だろう - もし同氏がその後道徳的権威としてこれほど影響力を持っていなかったとすれば」カラゼク氏(ドイツの批評家、ヘルムート・カラゼク氏)はドイツのラジオで語った。「皮肉な見方をすれば、ノーベル賞を逃すリスクがあったのでこの事をもっと早く明らかにしなかったとも言える。誤解しないで欲しいが、グラス氏は他のドイツ人作家の誰よりもノーベル賞にふさわしい。しかしすべてが新たな観点から見直されなければならない」

同氏が17才で入隊した終戦間近の時点では、ナチ武装親衛隊もかつてのヒトラーの崇拝者からなるエリート武装部隊というイメージは薄れ、(グラス氏のように)徴兵で集められた10代の若者も多かったと思われますが、それでもあまりのコントラストに驚きが大きいようです。

Ralph Giordano, a leading German-Jewish writer, said he would not condemn Grass and praised his belated confession. “It’s good what Günter Grass has now done …. What’s worse than making a mistake is not coming to terms with it. ”

主要なドイツのユダヤ人作家の1人であるラルフ・ジョルダーノ氏は、グラス氏を非難はしないと語り、同氏の遅ればせながらの告白を称賛した。「ギュンター・グラス氏が今度行った事は良いことだ。(中略) 誤りを犯す事より悪い事は、それを認めない事だ」