カテゴリー : Asia-Pacific

北朝鮮、米国と交渉の用意って・・・

Financial Times, The New York Times 7/27

ミサイルやら核実験やらで交渉どころではなかった北朝鮮ですが、同国の核兵器をめぐる問題を解決するための米国との2国間交渉に前向きであるとのコメントを発表した模様です。

(Financial Times 7/27)

”As a party concerned, we know what should be done to resolve the problem far better than anyone else,” North Korea’s foreign ministry said. ”There is a specific and reserved form of dialogue that can address the current situation,” it added obliquely.

「我が国は当事者として、問題解決のために何がなされるべきか、他のどの国よりもはるかによく熟知している」と北朝鮮の外務省は述べた。そして同省は「この状況に対処できる、特別な対話の形態がある」と遠回しに付け加えた。

「特別な対話の形態」とは北朝鮮が求め続けている米朝二国間協議であることは明らかです。ちなみに6カ国協議に関しては、明確に拒否しているようです。

(The New York Times 7/27)

But a fundamental rift remains: The Obama administration has indicated it would be willing to engage the North in direct talks only if the North agrees to return to the six-nation talks that involve the United States, China, Japan, Russia and the two Koreas.

しかし、根本的な相違点は残っている。オバマ政権は、北朝鮮が見返りとして米国、中国、日本、ロシア、南北朝鮮を含む6カ国協議への復帰を合意する場合に限って、北朝鮮との直接的な協議に応じると示唆している。

いずれにせよ、現状では「米朝協議」は手の届く範囲で、「6カ国協議」だけが主な争点という感じで、「検証可能で不可逆な核兵器開発の放棄」で揉めていた頃と比較しても、結局ミサイル実験やら核実験で欲しい物を手に入れつつあるのは北なのではないかという気がいたしますが・・・

インドで大規模なテロ・・・

Times 11/27

インドで大規模なテロが発生しました。インドでは今までにも比較的多くのテロがありましたが、今回は外国人スポットに標的を絞った攻撃で、今までのテロとはやや異なっています。

British security and intelligence sources said there had been increasing concern, particularly in the United States, that a “terrorist spectacular” was on the cards.

英国の治安/諜報筋によると、特に米国において、「派手なテロ」の可能性があるとの懸念が高まっていた。

The multiple attacks on Westerners in Bombay last night showed all the signs of an al-Qaeda strategy — picking on vulnerable Western “soft targets” but not in a country where there would be maximum security.

昨夜のボンベイにおける西洋人に対する一連の攻撃は、アルカイダの戦術の特徴のすべてを示している — すなわち、治安対策が最高水準ではない国において、脆弱な西側の「ソフト・ターゲット」を狙うという戦略 である。

ということで、旧宗主国の英国では、今回の攻撃は2002年のバリ島でのテロなどの系列に繋がるものという見方があるようです。今回攻撃の対象となったホテルは、海外を飛び回るビジネスマンならば一度は泊まったことがあるのではないかと思います。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

混迷深めるミャンマー

ミャンマーでのデモに対する強硬な取り締まりでとうとう死者が出たようですが・・・

27日付Telegraph.co.uk

By the end of the day, two monks and a civilian were reported to have been killed and dozens injured by soldiers and armed police wielding batons and rifles.One of the monks was beaten to death with rifle butts, witnesses said. The true death toll may be much higher.

Western leaders called for tough new sanctions on the regime to stop the bloodshed but with Burma’s allies Russia and China able to veto any resolution by the United Nations Security Council, the chances of immediate action appear slim.

この一日で、2人の僧侶および1人の市民が、兵士や警棒とライフルを振るう武装警官により殺害され、数10人が負傷したと伝えられている。僧侶の1人はライフルの銃床で撲殺されたと目撃者は語っている。実際の死者はこれよりもはるかに多い可能性がある。

西側諸国の指導者は、流血を止めるために新たに厳しい制裁を求めているが、ミャンマーの同盟国であるロシアおよび中国が国連安保理のいかなる決議にも拒否権を発動できるため、緊急の措置がとられる可能性は低い。

大昔にミャンマーで散々悪行を尽くした英国あたりが、ミャンマーの民主化などと言ってるのはシラけるところも無くはないのですが、これは極めてマズい状況であることは確かです。ところで米国や英国では軍事政権が1989年に行ったミャンマーへの「改名」を認めていないので今でも記事などでは「Burma(ビルマ)」となっています。

また、こういう場合における国連の機能不全も極まっているという感じもします。日本の民主党あたりも「国連のオーソライズ」というロジックに頼るのはそろそろ止めた方が良いのではないでしょうか?

29日追記;最大級の援助国の1つである日本の首相は、自国の民間人が殺されても「いきなり制裁すれば良いというものではない」だそうなんですが少し理解に苦しみます。「結果として、ミャンマーが中国にだけ傾斜していく姿が本当にいいのか」(町村官房長官)だそうですが、中国と一緒になって軍政を支える姿が良いのでしょうか?

ジョン・ハワード、ダライ・ラマと会談

BBC News June 15

相変わらずGun-Hoなオーストラリア首相のジョン・ハワードですが、今度はオーストラリアを訪れるダライ・ラマと会談するということで、中国の大きい反発を買っているようです。両国は経済的な関係の緊密さで今までにない良好な関係にありますが、、、、

Beijing has condemned the meeting, saying the Dalai Lama is a political exile engaged in what it calls splittist activities over Tibet. But Canberra says Australia is one of the world’s great liberal democracies.

中国政府は、ダライ・ラマが中国政府の言うところのチベット分離主義活動を行っている政治的追放者であるとして、(ダライ・ラマとハワード首相との)会談を非難した。しかしオーストラリア政府は、同国が世界でも有数の自由な民主主義国家の1つであると応じている。

まぁ「親分」のブッシュ大統領もダライ・ラマと会談してますから、ジョン・ハワードが会っても不思議はないというハナシもあるんですが、オーストラリアと米国では中国の持つ重みが相当違いますので、やはりちょっと思い切った決断ではないかと思います。

Australia is one of the best placed countries in the world to benefit from China’s economic development. ・・・ So the decision by John Howard to go ahead with the meeting was not taken lightly. Canberra says a spiritual leader of the stature of the Dalai Lama will always be welcome.

オーストラリアは、中国の経済的発展から恩恵を受けるのに最も良いポジションにある国の1つである。したがって、ジョン・ハワード首相の会談を行うという決断は重く受け止められた。オーストラリア政府はダライ・ラマほどの精神的指導者ならばいつでも歓迎するとしている。

「Compassion and understanding」を掲げるダライ・ラマとジョン・ハワードの取り合わせは水と油というかちょっと愉快、あるいは滑稽ですらありますが、逆説的に言えば、中国が圧力をかけていなければまず実現しなかったのではないでしょうか。オーストラリア人の外国からの干渉嫌いに、中国の非難は完全にバックファイアしており、以前はダライ・ラマには会わないと言っていた野党労働党のケビン・ラッドまでもがハワードの発言に慌ててダライ・ラマとの会談をセットアップしたりしています。

Wolfensonの中国語学習のすすめ?

11月26日:AFP/Yahoo News

昨年まで10年にわたって世銀の総裁だった、James Wolfensonが母国オーストラリアのニューサウス・ウェールズ大で行った講演から。

“It’s a world that is going to be in the hands of these countries which we now call developing….. Most people in the rich countries don’t really look at what’s happening in these large developing countries.”

Within 25 years, the combined gross domestic products of China and India would exceed those of the Group of Seven wealthy nations, he said.

「この世界は、我々が今は開発途上と呼んでいるこれらの国(中国とインド)の手中に入ることになる。先進国の大半の人々は、これらの巨大な開発途上国で起こっていることに真剣に目を向けていない」

25年以内に、中国とインドの国内総生産は、G7の合計をおそらく上回るだろう。と同氏は語った。

ゴールドマンは、2050年までに中国のGDPは48兆6000億ドルに(現在2兆ドル)、インドのGDPは27兆ドルに達すると推計しており、それに対して米国は37兆ドルと推計されています。

In light of these forecasts, it was clear that Western nations and Australia were not investing enough in educating the next generation to be able to take advantage of the coming realignment, he said.

“The fact that not enough of our young people are preparing themselves with knowledge, experience, residence and language to deal certainly with China, although India has the benefit of an English language, it does seem to me that it presents a formidable challenge.”

これらの予測を考慮すれば、西欧諸国およびオーストラリアは、今後の世界再編の動きを利用できるように次世代を教育するための十分な投資を行ってこなかったのは明確だ。と同氏は語った。

「インドに関しては英語という利点があるが、中国に確信を持って対処するための、知識、経験、居住体験、そして語学の準備を行っている我々の国の若い世代が十分に多くはないという事実は、極めて困難な課題をつきつけているように思える」

そう言えば、元クォンタム・ファンドのジム・ロジャーズが、香港あるいはシンガポールへの移住を決めており、子供には中国人の家庭教師を付けているという記事を以前読んだことがあります。私の知っている中国人ビジネスマンはほとんど流暢な英語でコミュニケートできますが、日本人と付き合うなら日本語が出来た方が良いのと同様、中国人と付き合う場合は、中国語が出来た方が良いのも確かです。特に今後の中国の発展を考えると、英語だけではなく中国語も重要度は大きくなるのではないでしょうか。と、言いながら、中国語に関しては私も情けないという以前の状態ですが。

米国、北朝鮮のミサイル迎撃の可能性?

Financial Times 6/21付

北朝鮮のミサイル発射の可能性をめぐって緊張が高まっていますが、米国の駐日大使トーマス・シーファー氏が北朝鮮がミサイルを発射した場合、米軍による迎撃の可能性を排除しないとの見解を示したと報じています。

Asked whether Washington was prepared to deploy anti-missile technology against a test missile launched by Pyongyang, ambassador Thomas Schieffer said: “We have greater technical measures of tracking than in the past and we have options that we have not had in the past. All these options are on the table.”

北朝鮮によるテスト・ミサイルの発射に対して、米国政府にミサイル迎撃テクノロジの使用の準備があるかと聞かれて、トーマス・シーファー大使は「我々は過去に比較して大きく進んだ(ミサイル)追跡の技術的手段を有している。そして我々は過去にはなかった選択肢も有している。これらすべての選択肢が検討対象となる」と述べた。

米国のミサイル迎撃技術には疑問符も結構あるので、ミサイル迎撃を試みて失敗というのが最悪の結果と言う気もしますが・・・

中露軍事演習のターゲットは台湾?

少し(かなり)古いニュースですが、中国とロシアの共同軍事演習が注目を浴びていましたが、ロシアの筋によると中国は演習を台湾により近い地域で行うことを提案していたようです。
Washington Postの記事では、

“The Chinese want to use Russia in a complicated game with the U.S. and Taiwan,” said Alexander Golts, a military analyst and journalist in Moscow. “China is expanding its military presence in the region. For Russia, this is mostly about selling weapons.”

「中国は、米国と台湾をめぐる複雑なゲームにロシアを使おうとしている」とモスクワの軍事アナリストでジャーナリストのアレクサンダー・ゴルツ氏は述べている。「中国はこの地域において軍事的プレゼンスを拡大している。ロシアにとってはこの共同演習の目的は概ね武器を(中国に)販売することにある」

共同演習の目的は「両国の軍隊が共同で国際テロ、過激主義、分離主義を攻撃する能力を高めること」らしいですが、この最後の「分離主義」というのが台湾を指すのではないかと、台湾では少し話題になっていたようです。

Russia, however has resisted being drawn into any standoff with Taiwan — even a simulated one. According to Russian reports, the Defense Ministry here rejected Chinese proposals to hold the exercises closer to Taiwan.

しかし、ロシアはたとえ演習であろうと台湾との対立に巻き込まれることに抵抗した。ロシア筋によると、ロシアの国防省は共同軍事演習を台湾の近辺で行うという中国の提案を拒否した。

ロシアにすれば武器は売りたし、大っぴらに米国と事は構えたくないというところでしょうが、これはEUも同じですね。

ロシアの潜水艦乗務員救助される

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カムチャツカの沖合約200メートルの海底で漁網にからまり身動きできなくなっていたロシアの潜水艦が救助されたようです
FT8月7

A small Russian submarine was freed and its seven crew members saved by an unmanned British rescue vehicle after being trapped for three days deep in the Pacific ocean with dwindling oxygen supplies.

小型のロシア潜水艦および7人の乗組員は、太平洋の深海で3日間閉じ込められ、酸素の供給も残り少なくなっていたが、英国の無人救助艇により救助された。

このロシアの潜水艦自身、AS-28型と呼ばれる救助用潜水艦で演習に参加中漁網にひっかかったもので、事故の報告が遅れたこともあってプーチン大統領はカンカンなようです。

The saving of the trapped vessel was made possible by a British Scorpio underwater robot flown out to the scene which severed the cables tangled around it. US divers also helped in the rescue, while Japanese ships were still on their way to the scene.

身動きの取れなくなった潜水艦の救助は、現場に投下されロシア潜水艦にからまった漁網を切断した英国の潜水ロボットであるスコーピオにより成し遂げられた。米国のダイバーもまた救助の補助を行ったが、日本の艦艇はまだ現場に向かう途中であった。

日本の自衛隊も救助艦の「ちよだ」など4隻を急派していたようなんですが、結局間に合わなかったようです。ところで一番遠い英国の海軍が最も速くかけつけ、一番近い日本の救助が間に合わないとはトーシロにはちょっと分からない部分もなくはないですね。自衛隊で事故が起こったら大丈夫なんでしょうか?

ダライ・ラマ70才

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昨日はダライ・ラマ70才の誕生日ということで、いろんなところでニュースになっていますね。BBCより。

・・・ his life changed course dramatically after Chinese troops invaded eastern Tibet in 1951. Eight years later, during a bloody suppression of an anti-Chinese uprising, the Dalai Lama and his government fled.

・・・彼(ダライ・ラマ)の人生は1951年に中国軍が東チベットを侵略したあと劇的に変わった。8年後、反中国の蜂起に対する残虐な弾圧の間に、ダライ・ラマと彼の政府は避難した。

まあ、ダライ・ラマの誕生日だろうと何だろうと中国には関係ないですが・・・

Chinese foreign ministry spokesman Liu Jianchao said on Tuesday that China would not change its stance on Tibet, and that the exiled spiritual leader should admit it was part of China.

中国外務省のスポークスマンである劉建超は火曜日、中国がチベットに対するスタンスを変えることはないとし、亡命中の精神的指導者(ダライ・ラマ)はチベットが中国の一部であることを認めるべきだと述べた。

さて、ダライ・ラマがチベットに戻れることはあるんでしょうか・・・

ウズベキスタン:市民虐殺?

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ウズベキスタンといえば、タシケントを首都とする中央アジアの5カ国の中でも最も人口の多い国ですが1991年の独立以前からの独裁国家です。9月11日のテロ攻撃以降は米国、英国に空軍基地の使用を認めたりして、ロシアだけではなく西洋諸国にとっても都合の良い同盟国として援助を受けてきました(2002年には米国が2億2000万ドルの援助を行い、2003年には欧州復興開発銀行でさえ年次総会をタシケントで開いています)。
都合が良いので、少しくらいの人権抑圧も無視しようということだったのでしょうが、さすがに今月のアンディジャンでの反政府抗議活動に対する軍隊の実力行使で、一気に視線が厳しくなっています。5月19日付Economistの記事から

Hundreds of people appear to have died: witnesses say that soldiers were still shooting at the wounded three hours after the first shots were fired. This was probably the worst atrocity conducted by a government against protesters since Tiananmen Square in 1989.

数百の人々が死んだとみられる。最初の射撃から3時間たった後も兵士は負傷者に対し依然として発砲を行っていたと目撃者は語っている。これはおそらく抗議者に対して政府が行った残虐行為としては1989年の天安門広場以来で最悪のものである。

天安門との比較は、要するに「最大級に悪い」ということです・・・

Even on the most self-interested calculus, the reality is that Mr Karimov is an ally the West is better off without. ・・・He should now be made a pariah, his regime stripped of all forms of aid, and all military assistance withdrawn. When he is overthrown, as sooner or later he will be, whoever succeeds him will have little reason to love the West. But encouraging regime change would be a way to start providing one.

たとえ(西洋諸国にとってウズベキスタンは都合の良い同盟者であるという)最も自己本位的な計算を行ったとしても、現実はカリモフ氏(ウズベキスタンの独裁者)は西洋にとって持たない方が良い同盟者である。・・(中略)・・今や彼は世界からつまはじきにされるべきであり、彼の体制はすべての形態の援助をはぎ取られるべきであり、すべての軍事的援助は廃止されるべきである。彼が倒されても - いずれはそうなるであろうが - 彼の跡を継ぐ誰にとっても(カリモフ氏を援助してきた)西洋諸国を愛する理由など少しもない。しかし、体制の打倒を助けることは、その理由を作る最初の方法になるだろう。

これはまれに見る相当激しい非難ですが、どうも国内ではあまり報道されていないのはなぜなんでしょう・・・(日本が巨額のODAやってるからかしらん)? まぁ、メディアが怒ったところで、今のところ米国は一応非難はしているものの明らかに気乗り薄という感じですし、ロシアはさっそくウズベキスタン当局の「イスラム過激派との戦い」を支持する声明を出し、中国は最近の報道でも分かるようにカリモフ氏を赤絨毯で大歓迎しています。これじゃつまはじきどころか・・・