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April 22, 2005

小泉首相の謝罪

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Financial Timesより:

日中関係の話題はもう食傷だったんですが、やはり気になるというか何というか・・・

小泉首相のアジア・アフリカ会議(バンドン会議)首脳会議での演説は、アフリカの支援および日中関係の悪化が関心を集めていることもあり、相当大きく取り上げられています。FTなどでも世界ニュースのトップに持ってきています。

Junichiro Koizumi, Japan’s prime minister, on Friday attempted to repair strained relations with China by expressing “deep remorse” and “heartfelt apology” for his country’s colonial aggression, in a speech he delivered at the Asia-Africa Summit in Jakarta.

日本の首相の小泉純一郎は金曜、ジャカルタのアジア・アフリカ・サミットにおいて行った演説で、日本の植民地的侵略に関して「痛切な反省」と「心からのお詫び」を表明し、緊迫した日中関係の修復を試みた。

トップのしょっぱなにこの書き出しだったので、ちょっと無視するのも難しいかと。今年はアフリア支援も大きな関心を集めており、しかも日中関係は最近報道されることも多いので、FTのサイトを見た他の多くの人もそうではないでしょうか。

Although his statement is a repetition of previous apologies from Japanese prime ministers, it is the first time such comments have been made at a speech in an international gathering.

首相の言明内容は、以前の日本の首相たちによる謝罪の繰り返しではあるが、国際的な会議においてこのような言明がなされたのは初めてである。

日本の首相のお詫び(によらず、発言)がこれほど大きく報道されたのも過去珍しいのではないでしょうか。不満な人もいると思いますが、注目されているタイミングで、行政府トップの極めて率直な発言は悪くないと思います。

The prime minister sought to underline Japan’s peaceful post-war record, in which it had been restricted by a pacifist constitution. Its main diplomatic efforts have taken the form of large aid and loan contributions, not least to China which has received a total of about US$30bn in soft loans.

In his speech, Mr Koizumi pledged Japan would pursue the goal of increasing its overseas development aid to 0.7 per cent of gross national income, and doubling its aid to Africa over the next three years.

同首相は平和憲法により制限されてきた日本の戦後の実績の強調を試みた。日本の外交努力の中心は巨額の援助および借款の形をとったものであり、特に中国は合計約300億米ドルに上るソフト・ローンを受け取っている。

演説の中で小泉首相は日本が海外開発援助(ODA)を国内総生産の0.7%に増額する目標の達成を目指し、向こう3年間でアフリカに対する援助を倍増させることを言明した。

日本の過去の実績の強調、および注目されているアフリカに対する援助の増額など、ポイントも悪くないと思います。首相が自らこのような主張を大きな会議で行うのは、注目度もまた人々に与える印象も大きく違いますから、外交的に意義深いことだと思います。

ニモ裁判でイタイ目に・・・

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BBC Newsより:

「ファインディング・ニモ」といえばディズニー/ピクサーのアニメ映画ですが、フランスの児童書の作者がニモが自分の作ったキャラクターを真似たものだとしてディズニー/ピクサーを訴えていた裁判の判決がありました。

But a French court ruled on Wednesday that Nemo had existed before Pierrot and that Le Calvez even knew of the Disney character when he created his.

He was ordered to pay 61,000 euros ($80,000, £42,000) damages and costs.

しかし水曜日、フランスの法廷はニモがピエロ(原告のル・カルベス氏が創作したキャラクター)より以前から存在しており、カルベス氏が彼のキャラクターを創造した時にディズニーのキャラクターをすでに知っていたとさえ裁定した。

カルベス氏は損害および裁判費用として61,000ユーロ(80,000ドル、42,000ポンド)を支払よう命じられた。

もともとディズニーに100万ユーロ(約1億4,000万円)の支払を求めていたカルベス氏ですが、逆に850万円もの大損となってしまいましたとさ・・・めでたしめでたし(?)

April 15, 2005

反日デモ(ヤケクソのその3): 中国の日本シンドローム

完全に嫌気がさしてきたのでこれで最後にしたいと思いますが、反日デモその3です。Financial Timesにのったバード・カレッジの教授であるIan Buruma氏の記事で、今までのステレオタイプではなくてけっこうまともな記事だと思います。記事の題はその名も「中国の日本シンドローム」。

What if the Japanese government apologised profusely and unconditionally for all the terrible things Japan did to China during the war? What if all Japanese textbooks described those wartime atrocities - the Nanking massacre, comfort women and so on - in full? What if Japan were to build lots of museums and memorials about Japanese war crimes committed in China, Korea, and south-east Asia? And what if Japan renounced all claims to disputed islands in the China Sea? Would this stop the Chinese from throwing stones at the Japanese embassy, or molesting Japanese students, or demonstrating against Japan's bid for United Nations Security Council membership? Probably not. These outbursts of emotional and sometimes violent nationalism in China take place partly because they are the only expression of public protest the government allows.

もし日本政府が無条件で平謝りに、戦時中日本が中国に行ったことに対して謝罪を行えばどうなるか?日本の教科書が南京大虐殺や従軍慰安婦などの戦時中の残虐行為を完全に描写したらどうなるか?日本が中国、韓国、東南アジアでの日本の戦争犯罪に関する多くの博物館や記念碑を建てればどうなるか?そして日本がシナ海における係争中の島々に対する領有権の主張をすべて取り下げたらどうなるか?これで中国人が日本大使館に投石したり、日本人学生にいやがらせをしたりすることをやめるだろうか?おそらくそうはならないだろう。中国における感情的でときには暴力的なナショナリズムの暴発は、部分的にはそれらが政府が許す唯一の大衆抗議活動であるということによる。

そして、筆者は今回のさまざまな反日活動を、1900年に外国人排斥で起こった義和団の乱以来の中国における、抑圧的な政府が大衆の不満のガス抜きのために利用する、排外的愛国心による対外暴動や抗議活動の文脈の中でとらえています。

歴史的に見れば中国政府の怖れはこれらのさまざまな暴動が高じて、最終的に攻撃対象が政府に向かう可能性が出てくることであろうとしています。最近でも浙江で反日ではない農民の抗議活動がありましたが、これらの抗議活動がリンクする形で吹き出すことが最大の懸念であろうとしています。

There is no evidence of a direct link between the rural Zhejiang protests and the anti-Japanese demonstrations elsewhere, but the very thought that such links might be possible would fill any Chinese government official who knows anything about history with dread. That is why the authorities will no doubt try to stop the demonstrations from going much further. But there is equally little doubt they will recur, no matter what the Japanese do.

浙江の僻地での抗議活動とその他の地域での反日デモの間の直接の関連を示す形跡はないが、そのような関連の可能性があるということを考えれば、少しでも歴史を知っている中国政府関係者は恐怖で満たされるだろう。これが、中国政府が疑いなくデモが行き過ぎることをとめるだろうという理由である。しかし同様に、日本人が何をしようと、これらのデモが再発するということにも疑いはない。

日本では中国共産党の政策と今回の事件の関連を述べている文章をそこそこ見るのですが、今回のBuruma教授の記事は義和団の乱以来の外国、中国政府、大衆反乱の文脈で今回の事件を捉えているところが面白かったです。

April 13, 2005

反日デモ2

最近このニュースばっかりで食傷気味なんですが、各メディアの書きっぷりも結構似てますね。今回はEconomist.comから、日本、中国双方への言及部分。

Japan could withhold approval from school books that sanitise the awful truth about its wartime record; and it could offer more compensation to the victims of its past occupations.

日本は戦争中の歴史に関するおそろしい真実を削除している教科書への認可を控えることも出来ようし、過去の占領の犠牲者により多くの補償を行うことも出来よう。

ところで、わたしは教科書検定自体に反対でして、教科書は親と学校が責任を持って選ぶものだと思っています(誰も責任持てないからお上にまかせてるのかなぁ)。検定しておいて、「民間企業のことだから」というのはちょっと苦しい様な気がします。まぁ、検定の目的が違うと言えばそれまでなのかもしれないんですけど。

As for the Chinese, it would require a willingness to sanction a joint textbook commission in which historians would be free to examine the two countries’ past, a readiness to give up anti-Japanese propaganda, and a willingness to engage in serious negotiations about disputed waters.

中国人に関しては、両国の過去を歴史家が自由に検討できる共同教科書委員会を認可する意思、反日宣伝を取りやめる意思、そして係争海域に関して真剣な交渉に取り組む意思が必要であろう。

まぁ、両方とも難しそうですが。。。そして最後にこう締めくくっています。

Only then might East Asia finally consign its past conflicts to the history books.

それらが為されて初めてアジアは過去の争いを歴史書の中に最終的に封じ込めることができる可能性がある。

ところで、欧米メディアを見ていると、「日本は過去に関して全然謝罪していない」とか「日本はまったく反省していない」という中国の主張をそのまま報道しているのを多く見かけます。いかに日本の外務省、メディアの情報発信力が無いかの証拠だと思うのですが、Economist誌は珍しくこの記事を以下の文で始めています。

JAPAN’S prime ministers and its emperor have apologised to China for the brutal conduct of the occupying Japanese army in the 1930s-1940s on no fewer than 17 occasions since the two countries restored diplomatic relations in 1972. ・・・But its expressions of regret have never been seen as quite sufficient, especially by China.

日本の首相および天皇は日中両国が国交を再開した1972年以来、日本占領軍の1930-1940年代の残忍な行為に対して、少なくとも17回にわたって中国に謝罪を行っている。・・・・しかし、その遺憾の念の表現が十分であるとみられたことは、特に中国においては、決してなかった。

April 11, 2005

反日デモ

BBC 4/10

BBCは中国における反日デモの様子を伝えていますが、その中で中国当局の対応について述べています。

The ambassador, Wang Yi, said Beijing did not condone the protests.

However, correspondents say the fact that Saturday's demonstration took place at all signals tacit acceptance, if not approval, by the authorities.

(駐日)大使の王毅氏は中国政府は反日デモを容認したわけではないと語った。

しかし、特派員によると、土曜日のデモは当局の承認ではないにせよ、黙認を示すシグナルの下で行われた。

もともと、(天安門を見ても明らかですが)中国には集会の自由などほとんどありませんが、過去においても反日デモに限っては当局はある程度容認しています。という意味では半官製デモですね。

April 08, 2005

フランスは対中武器禁輸解除に固執

Financial Times 4/6/2005

台湾に対する武力行使を認めた反国家分裂法を中国が制定したことにより、EUの対中武器禁輸解除は困難になったとのもっぱらの見方でしたが、フランスは相変わらず強硬なようです。

“There is a real, fundamental difference of perception that we have about China on both sides of the Atlantic,” he said.

「中国に対する認識には大西洋の両側で実質的かつ本質的な違いがある」と彼(フランス外相のミシェル・バルニエ)は述べた。

はっきり言ってアジアで局地戦が起こったら大もうけというくらいの認識では?いや、アメリカ嫌いでも中仏は一致してますが。

This week Robert Zoellick, deputy US secretary of state, stepped up warnings that the US Congress could respond to an end to the embargo by imposing restrictions on transatlantic defence co-operation.

今週、米国国務副長官のロバート・ゾーリックは、米国議会は禁輸の解除に対しては米欧間の国防協力に対する制限により対抗する可能性があると、警告を強めた。

国防協力の制限は同盟国に対しては異例とも言える強い警告といえます。

In response, Mr Barnier said: “I think frankly that warnings and threats do not have any use.”

これに対し、バルニエ氏は「率直に言って、警告や脅しは役に立たない」と語った。

フランスにとっては単にエアバスと武器を売って、しかも米国の一極支配ではない「多極的世界」という点で中国と意見が一致するというだけなんでしょうが、非常に愚かな行為であると思います。はい。

April 01, 2005

オーストラリア人はアメリカがキライ???

Economist 3/31より

オーストラリアと言えば、アジアにおいてアメリカが最も信頼する同盟国といえると思うのですが(小泉さんをブッシュの犬って言ってる人もいますが、それならばジョン・ハワードはブッシュの憲兵隊というところではないでしょうか)、最近オーストラリアのLowy Instituteが行った世論調査は意外な結果となりました。

An opinion poll published on March 28th asked Australians to rank a list of 15 countries and regions by their “positive feelings”. America came eleventh, at 58%, just behind Malaysia and Papua New Guinea.

3月28日に発表された世論調査は、オーストラリア人に15の国と地域を彼らが「肯定的な感情」を持つ順序でランク付けするように求めた。 アメリカはマレーシア、パプア・ニューギニアのすぐ下の11位であった。

これはかなり意外な数字ですね。ジョン・ハワードだけ見てると全く違った感じですが。ただ72%のオーストラリア人が米国との同盟関係を重要と考えており、ここらへんのツイストぶりはちょっと日本に似ていなくもないのかもしれません。

もう1つ意外なのは、この「肯定的な感情を持つ国・地域」なんですが1位はおとなりのニュージーランド(結構悪口言い合うわりには仲良いんですな)、2位イギリス(これは順当ですね。いまだに昔のイギリス人が残した建物が見つかったとかってのがテレビ・ニュースで出るくらいですからーこれ言われるとオーストラリア人結構いやがるんですけどね)、3位EU(ここまで見るとやっぱりアジア外の国だなぁって思うんですが)、なんと4位に日本でした(下のチャート参照)

Lowy

The doubts about America did not stop there. Among ten potential threats from the outside world, 57% of Australians believed American foreign policies were as dangerous as Islamic fundamentalism.

アメリカに対する疑念はそれにとどまらない。外部の世界からの10の脅威のうち、57%のオーストラリア人はアメリカの外交政策をイスラム原理主義と同じくらいに危険だと考えていた。

ハワード先生Lowyでスピーチしたとこだっただけに、複雑なもんがあるんじゃないでしょうか。まぁタフそうなお方だから何も感じないかもしれませんが。

  

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