麻生内閣:「真剣なはずない?」

Economist誌9/27にちょっと面白い麻生内閣の記述があったのでちょっとだけご紹介。麻生内閣の布陣がすぐに総選挙をやることしか考えていないのではと言う記事です。

With the chief exception of Kaoru Yosano, a fiscal conservative reinstated as economy minister, the cabinet talent is astonishingly thin. Mr Aso cannot be serious.

経済財政相に再任となった与謝野馨氏を主な例外として、内閣は驚くほど能力を持った者に欠けている。麻生氏は真剣とは考えられない。

Shigeru Ishiba is a defence expert, but he has been put in charge of farms. Hirofumi Nakasone, the new foreign minister, is notable chiefly for being the son of a former prime minister. The new internal-affairs minister is Kunio Hatoyama, another grandson of a prime minister, seen even by his friends as the most incompetent justice minister in memory.

石破茂氏は防衛関連のエキスパートだが、農林水産省担当とされた。新外相の中曽根弘文氏は、元首相の息子ということだけである。総務相の鳩山邦夫氏は、これまた元首相の孫であり、友人からでさえ思い出せる限りで最も無能な法務大臣であったと見られている。

いや、面白いですが無茶苦茶ですねぇ。相変わらず。次に中川昭一氏との会見について書いておりますが、同氏のことを「麻生氏と同様の潜在的な財政破壊者」と書いた後、

Japan needs more women in the workforce, but Mr Nakagawa has said that they have their “proper place” and their “own abilities” in, for example, “flower arranging, sewing, or cooking”. Countering this view has been left to Yuko Obuchi, 34-year-old daughter of another prime minister, who is in charge of reversing Japan’s declining birth rate.

日本ではより多くの女性が働く必要がある。しかし中川氏は、女性には「ふさわしい場」と「特有の能力」(例えば「お花、裁縫、料理」)があると述べた。この観点に対抗する役目は、またまた別の首相の34才の娘である、日本の出生率の低下への対策を担当する小渕優子氏にゆだねられている。

もともと皮肉なEconomistですが、ここまで皮肉なのは最近珍しいような気もしました。そして最後に一発

Mr Ozawa’s hopes for an upheaval look entirely plausible.

小沢一郎氏の政権交代の望みは十分にあり得る話であるようにみえる。

はは。

「聖火リレーなんかやめちまえ」と英誌

日本でも善光寺が聖火リレーの出発点を辞退して話題になっているようですが、先週のEconomist誌は「聖火リレーなんかやめちまえ」と題した記事を載せていました。

An exercise intended to flaunt the new, outward-looking and confident China has displayed its dark side: nervous, repressive, prickly and stubborn. That stubbornness may rule out the obvious remedy: calling the whole farce off before someone is badly hurt.

新しい、外向きで、自信に満ちた中国を誇示するための行事は、神経質、抑圧的で怒りっぽく、頑固という中国の暗い面を示すことになった。この頑固さにより、誰かがひどい傷を負う前に、この茶番劇全体を止めるという明白な解決策も無理なことかもしれない。

To accuse China’s critics of “politicising” a sporting event is nonsense. What has the relay to do with sport? It is not some timeworn practice integral to the games. Rather, the idea of a relay from Greece to the Olympic venue was revived by the Nazis for the 1936 Berlin Olympics, which is hardly a precedent China wants to advertise.

中国に対する批判者に対して、スポーツ・イベントを「政治利用」していると攻撃するのもナンセンスである。聖火リレーとスポーツには何の関係もない。聖火リレーはオリンピックに必要な古来からの行事ではない。それどころか、ギリシャからオリンピック会場まで聖火をリレーするというアイデアは、1936年のベルリン・オリンピックのためにナチが復活させたものである。これは中国が宣伝に使うことを望むような前例ではあるまい。

ベルリンのことは迂闊にして知りませんでした。まぁ、確かに「しなくてはならいもの」とは言えないような気もしますが、そうはいかないんでしょうねぇ。事故が起こらないことを願いますが・・・

混迷深めるミャンマー

ミャンマーでのデモに対する強硬な取り締まりでとうとう死者が出たようですが・・・

27日付Telegraph.co.uk

By the end of the day, two monks and a civilian were reported to have been killed and dozens injured by soldiers and armed police wielding batons and rifles.One of the monks was beaten to death with rifle butts, witnesses said. The true death toll may be much higher.

Western leaders called for tough new sanctions on the regime to stop the bloodshed but with Burma’s allies Russia and China able to veto any resolution by the United Nations Security Council, the chances of immediate action appear slim.

この一日で、2人の僧侶および1人の市民が、兵士や警棒とライフルを振るう武装警官により殺害され、数10人が負傷したと伝えられている。僧侶の1人はライフルの銃床で撲殺されたと目撃者は語っている。実際の死者はこれよりもはるかに多い可能性がある。

西側諸国の指導者は、流血を止めるために新たに厳しい制裁を求めているが、ミャンマーの同盟国であるロシアおよび中国が国連安保理のいかなる決議にも拒否権を発動できるため、緊急の措置がとられる可能性は低い。

大昔にミャンマーで散々悪行を尽くした英国あたりが、ミャンマーの民主化などと言ってるのはシラけるところも無くはないのですが、これは極めてマズい状況であることは確かです。ところで米国や英国では軍事政権が1989年に行ったミャンマーへの「改名」を認めていないので今でも記事などでは「Burma(ビルマ)」となっています。

また、こういう場合における国連の機能不全も極まっているという感じもします。日本の民主党あたりも「国連のオーソライズ」というロジックに頼るのはそろそろ止めた方が良いのではないでしょうか?

29日追記;最大級の援助国の1つである日本の首相は、自国の民間人が殺されても「いきなり制裁すれば良いというものではない」だそうなんですが少し理解に苦しみます。「結果として、ミャンマーが中国にだけ傾斜していく姿が本当にいいのか」(町村官房長官)だそうですが、中国と一緒になって軍政を支える姿が良いのでしょうか?

柏崎刈羽:IAEAの調査完了・・・

中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発に対するIAEA(国際原子力機関)の調査が終わったようです。日本の新聞では「全く問題ない」というようなことしか報道されていないようなのですが・・・

BBC 8月10

Mr Jamet told reporters that further tests were needed to assess the full extent of the damage to the Kashiwazaki-Kariwa power station. “This is one of the tasks in the following months, year, I don’t know, to be carried out if this plant is to be restarted,” he said, following the six-member IAEA team’s inspection of the site.

ジャメ氏はレポーターに対して柏崎刈羽発電所の被害の全容を評価するには、さらにテストが必要であると述べた。同氏は「発電所を再開するのであれば、このテストが今後数カ月になるか、何年になるかは分からないが、行われるべき作業の1つだ」と6人のIAEA のチームによる施設の調査の終了後に述べた。

BBCだけではなく、全般的に「IAEA、原発の再開に対して慎重を求める」という見出しが目立ちます。いくらなんでも「スシも食ったし安全」というだけではちょっと報道の怠慢なんでは?

Bloomberg 810

Tokyo Electric Power Co. needs to exercise caution before deciding to restart the world’s biggest nuclear power plant that was shut after a July 16 earthquake led to radioactive leaks, an international agency said. “It’s not something you can do very fast,” Philippe Jamet, director of the International Atomic Energy Agency’s safety division, told reporters in Tokyo.

東京電力は7月16日の地震により放射能漏れを起こした世界最大の原発の再開を決定するには慎重を期す必要があると、国際原子力機関は述べた。「それは、それほど早く決定できることではない」と国際原子力機関の安全部門ディレクターであるフィリップ・ジャメ氏は述べた。

事故後の報道が少ないのも気がかりです。私は原発反対ではないですが、国にせよ、東電にせよ最低限の透明性も保てないのであれば、それはまた別のハナシになります。

自民大敗

Financial Times 7月29

自民党の大敗に関しては海外のメディアも結構伝えていますが、日本の読者にとって別に目新しい視点は今のところ見られない様な気がします。敗因を比較的コンパクトにまとめていたのがFTでしょうか。

First, his cabinet has become mired in a series of political scandals, many involving dirty money, which called into question the prime minister’s judgment and leadership.

第一に安倍内閣は、多くは不正な金にまつわる一連の政治スキャンダルにはまり込んだが、これらのスキャンダルでは首相の見識とリーダーシップが問われた。

「Judgment」は「判断」、「判断力」ですが、ビジネスの世界でもそうですが「Judgment」が弱いという評価はほとんどアウトと言う評価です。それに加えてリーダーシップが問われるというのは、平たく言うとリーダーとしての能力に疑問符がついたということです。

Second, Mr Abe has sorely lacked the charisma of his popular predecessor, Junichiro Koizumi, and has failed to convince the public that they should share his political convictions.

第二に、安倍首相には、人気のあった前首相の小泉純一郎氏のようなカリスマが痛々しいほど欠けており、同首相の政治的信念に対して国民の同感を勝ち取ることができなかった。

これは、教育改革や、憲法改正、戦時中の罪の否定などを指していますが、安倍首相はこれらのアジェンダを国民に納得させるだけの能力に欠けていたとの分析です。

The final straw for Mr Abe’s administration was an admission that the government had lost 50m pension records. Although the prime minister was not directly responsible for a problem dating back 10 years, his government’s lacklustre response poured fuel on already flaming passions.

安倍首相に対する最後の一撃は、政府が5,000万件の年金記録を紛失したということであった。同首相は10年も遡る問題に対して直接の責任はなかったが、同首相の政府のまずい対応は、既に高まっていた怒りに火を注ぐものだった。

英国のPMQ(英国国会で首相に対して野党党首や議員が、事前のシナリオなしに質問や批判を浴びせかけることのできる週一回の議事)などを見ていると、政権側に対して良く出てくる批判が「Incompetence(無能)」というものですが、安倍政権にも当てはまる言葉であるように思います。

真夏のホラー:世界最大の原発が活断層の真上に・・・

FT.COM 7月18

今回の地震での原発のダメージは世界中で大きく報道されていますが、これははっきり言って超ホラーかも・・・

The world’s biggest nuclear power plant, which was hit by a magnitude 6.8 earthquake, was not designed to withstand tremors of such force and might have been built directly above an active faultline, the operating company admitted on Wednesday.

マグニチュード6.8の地震に襲われた世界最大の原子力発電所は、そのような強さの揺れに耐えられるように設計されておらず、また活断層線の真上に建設されていた可能性があると、事業会社(東電)は水曜日に認めた。

チェルノブイリをはるかに上回る規模の原発が活断層線の真上に乗っている可能性があり、しかも想定されていた地震の強さが現実に起こったものを下回っていたというのは、単純に恐ろしい事態と言えます。また、過去における日本の原発関連の事故に対する隠蔽体質にも懸念の声が上げられています。

Mohamed ElBaradei, chief of the International Atomic Energy Agency, urged Japan to be transparent in its investigation, saying his watchdog was ready to participate if asked.

国際原子力機関(IAEA)のモハマド・エルバラダイ事務局長は、日本の調査に対して透明性を求め、要請があればIAEAは(調査に)参加の用意があると述べた。

まぁ、国際社会(と日本国内)の懸念を払拭(どころか逆になるかもしれませんが)するためにも、協力して頂いた方が良いかもしれませんねぇ。ついでにどれくらい心配されているかという例として17日付けのForbesの記事から・・・

David Lochbaum, director of the Nuclear Safety Project at the Union of Concerned Scientists, noted that fire and loss of power, both of which occurred at Kashiwazaki-Kariwa, are the two most likely causes of meltdowns at nuclear facilities.

憂慮する科学者同盟の原子力安全プロジェクトのディレクターであるデビッド・ロックバウム氏は、火災と停電(両者とも柏崎刈羽で発生した)が、原子力施設でのメルトダウンの原因として最も可能性が高いものであると指摘した。

ただ、私の知ってる米国の原子力関連の学者はあまりのお粗末さに「本当はかなり安全なのに・・・」とこの事件で風当たりが強まる可能性があることにちょっとお怒りの様子でした。

ジョン・ハワード、ダライ・ラマと会談

BBC News June 15

相変わらずGun-Hoなオーストラリア首相のジョン・ハワードですが、今度はオーストラリアを訪れるダライ・ラマと会談するということで、中国の大きい反発を買っているようです。両国は経済的な関係の緊密さで今までにない良好な関係にありますが、、、、

Beijing has condemned the meeting, saying the Dalai Lama is a political exile engaged in what it calls splittist activities over Tibet. But Canberra says Australia is one of the world’s great liberal democracies.

中国政府は、ダライ・ラマが中国政府の言うところのチベット分離主義活動を行っている政治的追放者であるとして、(ダライ・ラマとハワード首相との)会談を非難した。しかしオーストラリア政府は、同国が世界でも有数の自由な民主主義国家の1つであると応じている。

まぁ「親分」のブッシュ大統領もダライ・ラマと会談してますから、ジョン・ハワードが会っても不思議はないというハナシもあるんですが、オーストラリアと米国では中国の持つ重みが相当違いますので、やはりちょっと思い切った決断ではないかと思います。

Australia is one of the best placed countries in the world to benefit from China’s economic development. ・・・ So the decision by John Howard to go ahead with the meeting was not taken lightly. Canberra says a spiritual leader of the stature of the Dalai Lama will always be welcome.

オーストラリアは、中国の経済的発展から恩恵を受けるのに最も良いポジションにある国の1つである。したがって、ジョン・ハワード首相の会談を行うという決断は重く受け止められた。オーストラリア政府はダライ・ラマほどの精神的指導者ならばいつでも歓迎するとしている。

「Compassion and understanding」を掲げるダライ・ラマとジョン・ハワードの取り合わせは水と油というかちょっと愉快、あるいは滑稽ですらありますが、逆説的に言えば、中国が圧力をかけていなければまず実現しなかったのではないでしょうか。オーストラリア人の外国からの干渉嫌いに、中国の非難は完全にバックファイアしており、以前はダライ・ラマには会わないと言っていた野党労働党のケビン・ラッドまでもがハワードの発言に慌ててダライ・ラマとの会談をセットアップしたりしています。

Wolfensonの中国語学習のすすめ?

11月26日:AFP/Yahoo News

昨年まで10年にわたって世銀の総裁だった、James Wolfensonが母国オーストラリアのニューサウス・ウェールズ大で行った講演から。

“It’s a world that is going to be in the hands of these countries which we now call developing….. Most people in the rich countries don’t really look at what’s happening in these large developing countries.”

Within 25 years, the combined gross domestic products of China and India would exceed those of the Group of Seven wealthy nations, he said.

「この世界は、我々が今は開発途上と呼んでいるこれらの国(中国とインド)の手中に入ることになる。先進国の大半の人々は、これらの巨大な開発途上国で起こっていることに真剣に目を向けていない」

25年以内に、中国とインドの国内総生産は、G7の合計をおそらく上回るだろう。と同氏は語った。

ゴールドマンは、2050年までに中国のGDPは48兆6000億ドルに(現在2兆ドル)、インドのGDPは27兆ドルに達すると推計しており、それに対して米国は37兆ドルと推計されています。

In light of these forecasts, it was clear that Western nations and Australia were not investing enough in educating the next generation to be able to take advantage of the coming realignment, he said.

“The fact that not enough of our young people are preparing themselves with knowledge, experience, residence and language to deal certainly with China, although India has the benefit of an English language, it does seem to me that it presents a formidable challenge.”

これらの予測を考慮すれば、西欧諸国およびオーストラリアは、今後の世界再編の動きを利用できるように次世代を教育するための十分な投資を行ってこなかったのは明確だ。と同氏は語った。

「インドに関しては英語という利点があるが、中国に確信を持って対処するための、知識、経験、居住体験、そして語学の準備を行っている我々の国の若い世代が十分に多くはないという事実は、極めて困難な課題をつきつけているように思える」

そう言えば、元クォンタム・ファンドのジム・ロジャーズが、香港あるいはシンガポールへの移住を決めており、子供には中国人の家庭教師を付けているという記事を以前読んだことがあります。私の知っている中国人ビジネスマンはほとんど流暢な英語でコミュニケートできますが、日本人と付き合うなら日本語が出来た方が良いのと同様、中国人と付き合う場合は、中国語が出来た方が良いのも確かです。特に今後の中国の発展を考えると、英語だけではなく中国語も重要度は大きくなるのではないでしょうか。と、言いながら、中国語に関しては私も情けないという以前の状態ですが。

やはり靖国参拝・・・

ちょっと遅いですが、やはり小泉首相は靖国に参拝しました。いつもながらの報道も多かったですが、今回はThe Economistから。

“Meet me at Yasukuni” was what many men heading off to war asked their loved ones to do should they never return, and many family members today still keep their promise.

「靖国で会おう」という言葉は、戦争に向かった多くの者が、彼らが戻らなかった場合に愛する者たちに頼んだ言葉であった。そして多くの遺族が今日でも依然としてその約束を守っている。

同誌は日本と近隣諸国の関係が、この時期における日本の指導者の靖国神社への参拝に不自然な程までに依存しているという文で記事を始めています。

If Yasukuni served only as Japan’s Arlington cemetery, a repository of national remembrance, then little controversy would surround it. But Yasukuni is run privately by a group of Shinto priests who look ardently back to when Shinto was the state religion, bound closely with Japan’s imperial rise. A museum attached to the shrine glorifies Japan’s militarist past, entirely glossing over atrocities committed in China and elsewhere in Asia…. Since 1978 Yasukuni has deified several war criminals, including wartime leaders convicted by the allied Tokyo tribunal of “crimes against peace”.

もし靖国神社が、国家的な追悼施設として日本のアーリントン墓地としてのみ存在するのであれば、ほとんど議論が巻き起こることはないであろう。しかし靖国は、神道が国家宗教であり、日本の帝国的な興隆と密接につながっていた時代を熱心に回顧する神道の神官の一団により運営されている。神社の付属の博物館(注:遊就館のことだと思われます)は日本の軍国主義の過去を賛美し、中国およびアジアの他の地域で行われた残虐行為を完全に覆い隠している。1978年以降靖国は、連合国による「平和に対する罪」に関する東京裁判で有罪となった複数の戦時の指導者を神格化している。

ただし、The Economistは靖国をめぐる政治状況として、中国は国内問題から目をそらすために靖国を使い、日本でも中国の圧力に屈しない姿勢を示すのは国内世論対策上都合の良い面があると述べています。

Besides, Mr Koizumi complains, his intentions are treated unfairly. He has often condemned Japan’s past militarism, of which the Japanese war dead are also victims. And he has made clear his opposition to the museum’s version of history. Yet Mr Koizumi’s visits have lost Japan influence in the region: as Gary Bass of Princeton University points out, it is no mean feat for the leader of a democracy with a pacifist constitution to have lost the moral high ground to a Communist dictatorship.

また、小泉首相は同首相の意図が不当に捉えられていると不満を述べている。同首相は多くの場で、日本の戦死者もその犠牲者となった過去の軍国主義を非難してきた。また同首相は遊就館の歴史の見方に対しても反対を明確にしている。しかし、小泉首相の参拝は地域における日本の影響力を損なった:プリンストン大学のゲリー・ベース氏が指摘するように、平和主義的な憲法を持つ民主国家の指導者が、共産党の独裁主義に対して高い道義的な立場を失うと言うのは大事件である。

同誌は、安倍氏が右翼として国内で「すでに確立」されており、したがって国内の国粋主義者に対して、小泉首相のようなパフォーマンスは必要がないと述べ、最近明らかになった昭和天皇の靖国に対する発言もあり、靖国に対して何らかの手を打つチャンスがあるのではないかと述べています(例として、麻生氏などが述べている宗教法人格の廃止などを挙げています)。大体批判一色の報道が今回も多く見られましたが、個人的にはThe Economistの記事は比較的バランスのとれたものであったと思います。

ギュンター・グラスはナチ武装親衛隊だった???

Reuters 8月13

「ブリキの太鼓」などで知られるノーベル文学賞作家で、ドイツ人がナチの過去と向き合う事を長年にわたって主張してきた戦後ドイツの代表的左派作家でもあるギュンター・グラス氏が第2次大戦中ナチの武装親衛隊(Waffen SS)の隊員であったことをインタビューで告白し、戦後60年後もナチに対して強い嫌悪感の残る欧州で波紋を投げ掛けています。

Germany’s Nobel prize-winning author Günter Grass has come under attack from writers, literary critics, historians and politicians for his belated confession he was once a member of Hitler’s Waffen SS.

ドイツのノーベル賞受賞作家であるギュンター・グラス氏は、同氏がかつてヒトラーの武装親衛隊のメンバーであったという遅れた告白に対する、作家、文学評論家、歴史家、および政治家からの攻撃にさらされている。

“The fact he was in the SS at 17 is by itself a misdemeanour — had Grass not been one to throw his weight around as a moral authority so much since then,” Karasek told German radio. “If I were cynical, I would say he did not reveal it sooner at the risk of not winning a Nobel prize. Don’t misunderstand me: Grass deserved the Nobel prize more than any other German writer. But everything now has to be seen in a new light.”

「同氏が17才でSS隊員であったこと自体は軽い罪だろう - もし同氏がその後道徳的権威としてこれほど影響力を持っていなかったとすれば」カラゼク氏(ドイツの批評家、ヘルムート・カラゼク氏)はドイツのラジオで語った。「皮肉な見方をすれば、ノーベル賞を逃すリスクがあったのでこの事をもっと早く明らかにしなかったとも言える。誤解しないで欲しいが、グラス氏は他のドイツ人作家の誰よりもノーベル賞にふさわしい。しかしすべてが新たな観点から見直されなければならない」

同氏が17才で入隊した終戦間近の時点では、ナチ武装親衛隊もかつてのヒトラーの崇拝者からなるエリート武装部隊というイメージは薄れ、(グラス氏のように)徴兵で集められた10代の若者も多かったと思われますが、それでもあまりのコントラストに驚きが大きいようです。

Ralph Giordano, a leading German-Jewish writer, said he would not condemn Grass and praised his belated confession. “It’s good what Günter Grass has now done …. What’s worse than making a mistake is not coming to terms with it. ”

主要なドイツのユダヤ人作家の1人であるラルフ・ジョルダーノ氏は、グラス氏を非難はしないと語り、同氏の遅ればせながらの告白を称賛した。「ギュンター・グラス氏が今度行った事は良いことだ。(中略) 誤りを犯す事より悪い事は、それを認めない事だ」