米国はバーナンキ先生の議会証言で昨日はまたまた大荒れとなり、ダウは200ポイント以上上げました。いや、もうこの人が何か言う時は必ず木っ端が吹っ飛ぶという感じです。
19日はまず、労働省の消費者物価の発表があり、6月の食糧、エネルギーを除く消費者物価(コアCPI)上昇率が0.3%上昇、前年比では2.6%、CPIは+4.3%という数字に、CBOTの先物市場の値動きベースでみた8月の連銀利上げに対する市場の期待度は90%以上に跳ね上がりました。
その後バーナンキ先生が議会証言で経済減速によるインフレ圧力低下を示唆すると、今度は市場の利上げに対する期待度は60%台まで急降下し、長期債券の利回りは5.14%から5.06%まで急落、株価は大幅に上昇と目が眩んだ人も多かったのではないでしょうか。
労働省のリリ−スは証言のちょっと前だったので、バーナンキ先生のスタンスはおそらく消費者物価データ発表前の連銀のスタンスであると解釈するのが個人的には最も妥当な解釈という気がしますが、そうだとすると、市場は再び議長証言を「誤解」したということになるような感じもします。また、先生はCPIのデータがそんなに高いとは予想していなかったのか(?)という疑問も浮かびます。
今回の証言では、米経済の減速がインフレの抑制要因になるという主張を明確に伝える、そして連銀の将来のアクションに対してはどっちつかずにしてフリーハンドを確保する、という2点ではかなり成功だったと思いますが、市場の反応を見ると、先生が最も疑問を持たれている「もし、インフレが上昇した場合、毅然とした対応をとる」という印象を与えることには完全に失敗したような気がします(ここらへんは「毅然とした対応をとる」という印象だけは十分で、実態は「シュガーダディ」だったグリーンスパンと好対照と言えます)。
