2006/1/31 火曜日

職場はサルばっかり?

・・・といっても米国での話ですが、CareerBuilder.comの最近の調査によると「就業者の半分以上が大勢のサルと働いているように感じている」ということです。

記事によると、全米2,050人以上の就業者を対象として行われた「モンキー・ビジネス」調査で、就業者の53%が大勢のサルと働いているような気がするとしており、5人に1人が上司はサルだと思っている、という結果が出たそうです。いや、これは結構世界共通かも・・・

CareerBuilderの人事担当バイス・プレジデントによると「同僚がサルのように振る舞っていると答えた回答者の47%が2年以内に仕事を変わる計画をしている。」とのことですが、これは日本ではもっと低いかもしれませんね。

「もし上司がターザンのように振る舞い、職場が動物園なら、良い仕事を求めて転職する人たちに続くべき時かもしれない」とのことですが、この調査結果では変わった先が動物園でない可能性も半分以下というところでしょうか(回答者の中にもおサルが「混入」していることを考えると、「実勢の動物園率」ははるかに高いと考えられますが、、、)。

ところで、調査の中に「おサルの例」が10ほど出ているのですが、「声を張り上げて悪態をつき、時たま椅子や電話を廊下に投げ出す上司」とか、「隣に座ってるのにいつも電子メール送ってくる同僚」とか、いますねぇ、いっぱい・・・ あ、私はおサルなんで平気ですが・・・

CareerBuilder.com :Survey – “Monkey Business”

2006/1/29 日曜日

連銀理事の空席2人の指名

連銀理事の空席と後がまのウワサについては以前にもちょっと書きましたが、WSJによるとブッシュ大統領はウワサ通り、ランディ・クロズナー(Randy Kroszner)とケビン・ウォーシュ(Kevin Warsh)を指名したようです。クロズナーに関しては以前の記事を見て頂くとして、以前書いた時はケビン何とかは何者か良くわからなかったのですが、やはりブッシュの内輪のお気に入りっぽい感じです。

WSJによるとモルガン・スタンレーのM&Aグループで働いた後、2002年以降はブッシュの経済政策(何てもんがあるとして)のSpecial Assistantだったそうで、大統領に国内市場の状態を説明するお役目についていたそうです。彼についての驚きは何とまだ35才ということで、間違いなく史上最年少の連銀理事となります。まぁ、お気に入り人事にしても最高裁判事とは違うので、それほど騒ぎにはならないかもしれませんが・・・

もう1つ全然関係ない話ですが、ケビン・ウォーシュの奥さんはエステー・ローダーの創業者の孫娘だそうです(写真はWashingtonlife.comからのブッシュの就任式典でのケビン・ウォーシュとジェーン・ローダーです。いや〜、お金の匂いがむんむんと立ち込めています・・・)

Wall Street Journalの記事 ($)
連銀理事に関する以前の記事

2006/1/27 金曜日

うまいぞ、サー・ハワード:SONY

えーと、SONYファンの人は今回は読まないでください(笑)・・・

SONYの第3四半期の業績が「ポジティブ・サプライズ」だそうで、株価も大幅高となっているようです。日本を代表する企業なんで目出たいことですが、どうもいろんな報道はちょっと「ポジティブすぎる」んじゃないでしょうか。実際良いニュースですし、喜びたいのも分かるんですが・・・

まず、通期の利益予想が従来予想の200億の赤字から、1,000億の黒字へと転換したのは大きいですが、これはもともと第1四半期には1,600億円の予想だったはずです。ハワード・ストリンガーがうまく予想を押し下げてたのが奏功した形ですが、これは何となく「朝三暮四」って言葉を思い出させます。

また、第3四半期の営業利益は、前年同期比で600億円以上増加して2,028億円となっていますが、この600億円の増加中340億円はソニー生命の寄与分です(つまり株高による運用益増加がメインの原因)。しかし、ソニー生命ってもともとスピン・オフするはずです(違いましたっけ?)。いずれにせよ株の運用は「中核事業」ではないはずです。

後の業績も、フラットTV、PSPなどの好調は大きいですが、為替などに助けられた面もかなり大きそうです。私の感じでは、ソニー生命のスピンオフの遅れ(実力?)&株高(ラッキー)+一部製品の好調(実力)+円安(ラッキー)+サー・ハワードによる復活演出(実力?)というところでしょうか。

ハワード・ストリンガーがあまりドラスティックな手を打たないので「結局今まで通りの運任せの経営か」なんて声も良く聞かれたんですが、ちゃんとハードル下げて準備をしていたのは流石です(皮肉じゃないですよ。実際は非常に有能なのに最初の出だしをナメて、業績のドレスアップを忘れてすべてがアウトになった経営者も山のようにいます)。ただ、真価を問われるのは今後、という感じの決算だったと思います。

2006/1/24 火曜日

連銀No2、AGとバーナンキに反旗?:資産価格と金融政策

ちょっと忙しさにかまけて見逃していたのですが、ニューヨーク連銀のティモシー・ガイトナー(Timothy F. Geithner:米連銀のナンバー2です)が、米国における資産価格と金融政策に関して潜在的に極めて重要なスピーチを行っています。

米連銀のポジションが他の中央銀行関係者と大きく異なる事には、インフレターゲティングだけではなく、資産価格バブルに対し金融政策で対処すべきかという点もあります。

グリーンスパン、そして次期議長のバーナンキも、繰り返し資産価格バブルに対して金融政策で対処する事に否定的なスピーチを行っています(もっとも、バーナンキは1999年に「若気の至り」で、1988年時点で日本銀行が当時のターゲット金利を4%から8%に上げていればバブルは防ぎ得たという論文をGertlerと書いていますが、、、当時の山口副総裁は「インフレが全然ない時にどーやって金利を倍にできるんじゃ」みたいなことを言ってましたが)。これに対し各国の中銀関係者は、資産バブルには金融政策で対処すべきという向きが少なくありません。

グリーンスパン/バーナンキが金融政策で資産バブルに対処すべきでないという根拠は今までのスピーチ類から簡単にまとめると、1)中央銀行は資産水準がバブルかどうか確実に判断する事はできない、2)資産価格の大幅な上昇が実物経済に悪影響を与えるかどうかは定かではない、また、そのような実証的な証拠はない、3)金融政策の微調整くらいでは資産バブルに影響を与えることはできず、バブルを抑えるためには大幅な金融引き締めが必要であり、したがって経済、金融の崩壊を引き起こす可能性があり、極めて危険である。

ガイトナーは極めて慎重にではありますが、この3点すべてに反論しています。まず第1の点に関しては、バブルの判断には確かに不確定性が存在するものの、無為無策のエクスキューズにはならないとし、第2点に関しては過去の例から資産バブルが実物経済および価格安定性に及ぼす影響が極めて大きいと述べ、第3点に関しても、過去の例から見て資産価格は金融政策および将来の金融政策に対する期待に極めて敏感であるとしています。

そして、ガイトナーは「今後、資産価格の動向は金融政策の策定にあたってより大きい役割を果たす事になる」と述べています。もちろん、スピーチの全体にわたって、資産価格を金融政策に反映させる事の困難さについて述べられていますが、注目されるのは彼が演説の冒頭で「これは私の個人的な見方でFOMCの観点を示すものではない」と断っている点で、ガイトナーが明らかに確信犯的にグリーンスパン/バーナンキと異なる意見を述べているという点です。

ガイトナーは連銀のナンバー2であり、彼の「個人的な」意見が全くFOMCに影響を及ぼさないとは考えられず、これは相当重要なスピーチであると感じました(あんまりどこでも騒がれていないので少し意外なくらいです)。

ただ、私は個人的にはグリーンスパンの見方に近い意見を持っています。彼が挙げている理由ももちろんあるのですが、市場以上に中銀は資産価格の冷静でフェアな査定ができると言わんばかりの中銀関係者達の論文にはどうも脊髄反射的に拒否反応が起こってしまうみたいです・・・・

ガイトナーのNew York Association for Business Economicsでのスピーチ

ライブドアつれづれ

強烈に忙しくて徹夜明けで今日はちょっとゆっくりしようと思っていると、ライブドアの堀江社長が逮捕ということで驚きました。立入り捜査で証拠は十分に押収しているはずですから、逃亡の恐れありってことなんでしょうか??

この件に関してはほとんど報道も見ていなかったので、改めて今朝新聞やウェブのニュースを見てみたのですが、どうも良く分かりません。そこで非常に遅まきながら、ちょっとだけ落書き。

「投資事業組合」を用いてすでに買収していた会社を、あたかも新たに買収すると発表したのがいかんらしいのですが、もともとGeneral Partnerですらない投資事業組合との関係の開示義務ってあったんでしょうか?(色々後ろでからんでいるようなので、地検もそれなりの理由があって「実質支配」と言っているんでしょうが、、、、これはひょっとして単に規制がザルなだけなんじゃ・・・)

株式交換でその組合が株式を得た後、株式分割して値が上がったところで売り抜けさせるというのも、実質的なインサイダー取引で性質的には非常に悪どいですが、株式の売買で購入したものではないのでテクニカルにはインサイダーにはならないんでしょうし(これも個人的には大変な穴だと思いますが)。

で、ちょっと読んだ範囲では簡単にクロなのは「会計粉飾」だけのような気がします。こっちの方は大変お粗末な感じでいろんな会社が期末に売上が足りないときに使う(かどうか知りませんが)、売上の認識時期を変えるとかいう可愛いものではなく、結構荒っぽい感じです(会計くらいちゃんとやっとけって感じですが、しかし良く監査を通ったものです)。

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で、結局黒丸1個(会計粉飾)、灰色丸2個(投資組合がらみの「偽計」、インサイダー「っぽい」利益還流)、額に汗せず金転がしで儲けたケシカラン度100%(笑)で、タイーホってことなんでしょうか? 私は全然ホリエモンのファンでもないですし、ライブドアのとっても灰色、実質えげつないインサイダーのやり方を弁護する気もさらさらないですが、明らかにクロなのは会計粉飾だけで(少なくともちょっとメディアを見た感じでは)、証拠もたぶん問答無用で十分押収していて、それで会社幹部をまとめてタイーホ拘束というのはどーなんでしょか?

それに今ちょっとテレビ付けて見てると何かみんな突然「正義の味方」に変身して、堀江の金転がし叩きに酔っているのを見て少し気分が悪くなってきました。言うまでもないですが、投資事業組合も、買収も、株式分割も別に罪ではないですし、もちろん「額に汗せず」儲けるのも犯罪ではありません。みんな狂ったように「日本むかし話」の世界に往っちゃったようで少し怖いものがあります。実際に堀江社長がどの法律を犯しているのか、実質にはマズいが今の法規では灰色になってしまうのは何なのか、そして規制や立法措置でやるべきことは何なのかを報道すべきではないかと思いますが、、、