2005/9/25 日曜日

Podcastの需要と供給

Podcast4

最近Podcastのフィードの数が指数関数的に増加しているようですね。それで当然、Podcastのフィードによってダウンロード数には大きな差があるんですが、ジャンルによって存在するフィードの数と、実際にダウンロードされている数のギャップを比較した図をTechnology Reviewをパラパラ見ていてみつけました(左図、クリックして拡大)。

図で上のバーは当該ジャンルにおけるダウンロード数の比率、下のバーは存在するフィード数の比率だそうで、下のバーの方が長いジャンルはフィードの供給過剰、上のバーの方が長いジャンルは供給不足(需要過剰)と考えられます。

数字はDigital Podcastディレクトリの創立者のAlex Nesbittさんによるもののようですが、Podcastをやったり、宣伝を載せるのであれば、供給よりも需要が多いジャンルを選ぶことを考えたらってことらしいんですが、需要が供給に比較して圧倒的に大きいジャンルを見ると、「エロチカ」となっております・・・・後は本とか、フードとかでしょうか。

まぁ、分かりやすいと言えば分かりやすいですね。ちなみに音楽は最も供給過剰のようで、みんな考えつきやすいんでしょうか。ただ、一番重要なのは各々のフィードのクォリティですから、ジャンルで見てもあまり意味はないような気もしますが。

2005/9/20 火曜日

ビジネス向けソフトの急成長期は終わった?

この間もOracleによるSiebelの買収があったばかりですが(これでBEAの買収はなしでしょうか?両方買うという可能性もまだありそうですが)、今日もHPがPeregrine SystemとAppIQを買収するとの報道が出ていました。

企業買収が山のように増えて業界の整理統合が始まるというのは、大昔の自動車産業を見ても分かりますが、急成長で革新的な業界における革新の期間が終わって成熟期に入ったしるしとも言えます。つまり、自然の売上・利益成長が減速すると、買収による方法以外では企業が大きく成長することが困難になるというわけです。技術を買うというよりも顧客・市場を買うという面が大きいのもこの時期の特徴と言えます。

FactSet Megerstatによると、ソフトウェア・セクターにおいては2000年末以降で12,000社の買収が行われており、買収金額は公表されただけでも2,000億ドルに上るとのことですが、どうもこれで収まる可能性はまだ無さそうですね。

どうも業界では顧客争奪の強烈なネガティブ・セールスも始まっているようで、先日はビジネス・アプリケーション大手の某S社のドイツ本社のコンサルタントのプレゼンを聞いたのですが、全編強烈な某O社の悪口で、しかもプレゼンで使用されている数字も某O社には都合悪く、自社には都合良く計算したような数字のオンパレードでした。

例えば某O社はデータベース会社でアプリケーション会社じゃないという説明として、全売上に対するアプリケーション売上の比率を出していましたが、某O社の数字には某O社が買収したビジネス・アプリケーション大手の某P社とか某J社の売上は含まれず、某S社の数字にはアプリケーションというよりはミドルウェアに近いなんとかWeaverというソフトの売上が入っていたりという具合で、少し詳しい人であれば笑うしかないという感じでしたが、競争している方は笑うどころじゃないんでしょうね。きっと。

ところでソフト会社の買収の場合、コードベースの統一は大変むつかしいものですが、Oracleは本当にコードベースの統合するつもりなのかしらん??

2005/9/12 月曜日

「尊敬すべき企業」ランキング

Barronsの今週号の特集は「尊敬すべき企業」ランキングだそうで、全世界の時価総額トップ100の企業に関して、(米国の)金融業界の投資専門家を対象に各企業がどれほど「尊敬に値するか」を調査したものでした。トップ10は上から、

  1. ゼネラル・エレクトリック
  2. ジョンソン・エンド・ジョンソン
  3. マイクロソフト
  4. トヨタ
  5. プロクター・アンド・ギャンブル
  6. ターゲット
  7. デル・コンピュータ
  8. インテル
  9. エクソン・モービル
  10. ウォルグリーン

だそうです。以下ちょっと気になったことなど・・・

GE:この ランキングは株主に対するリターンとおおむね相関関係にあるらしいですが、1位のGEに関しては近年の株価パフォーマンスは低迷しており、単に「株主に対するリターン」では「尊敬」には至らないようですね。ちなみに過去数十年の長期でみれば株主に対するリターンでナンバー・ワンのアルトリア(旧フィリップ・モリス)は92位とどちらかというと「軽蔑」に近いようです。「金では尊敬は買えない」ようですね。

トヨタ:調査対象が外国企業に比較的疎い米国の金融業界の投資専門家ということを考えると驚異的な高評価といえます。トヨタばかりが日本の企業の代表みたいに扱われるのには個人的には少し違和感があるのですが、、、ちなみに日本企業からはホンダが20位に入っており、米国以外の企業としてはトヨタとホンダで1位と2位になっています。

ターゲット、ウォルグリーン:米国小売り代表選手のウォルマート(22位)を大きく引き離した高評価で、マネーゲームの中心の米国金融界の連中も意外と「まとも」なところがあるような・・・

まともと言えば、AIG(96位)、モルガンスタンレー(95位)、シティグループ(63位)、メリルリンチ(62位)、JPモルガン(70位)、フレディマック(99位)、ファニーメイ(100位)など金融業界の大企業はほとんど下位をさまよっており、金融業界の専門家自身が自分たちの業界に対してほとんど敬意を持っていないという結果でこれは非常に笑えます。あと業界で評価が低かったのはメディアで、目立ったのがディズニー(76位)、バイアコム(82位)、タイムワーナー(98位)と規制破りでも金を稼ごうという強欲さや、専制君主的なCEOは米国でも全然うけないようですね。

ところで、企業に対して「尊敬できる」なんていう形容詞をつけてランキング付けまでするのは、企業に「企業以上」の意味を見出す日本人と、何やかんや言っても清教徒的なところのある米国人くらいな気もします。

2005/9/11 日曜日

取りあえず、岡田代表不支持

あっという間に明日選挙だそうで・・(おっともう今日ですか)

ここ数年各国では政党間の違いがあんまり無くなってきて(あの二極化してると言われている米国でさえ、2大政党の政策がそれほど違ったものになるとは思えません)、政策での争いというよりはリーダーの人気投票になってきているような気がします。大統領制ではない英国などの先の選挙でもそういう雰囲気が濃厚で、単なる文句言いのハワードをブレアがマニフェストによるよりも、労働党を変貌させることで英国の政治力学を転換させた実力で(イラク政策に関する不人気にもかかわらず)寄り切ったという気がします。

さて、日本の政治ですが、自民党と民主党に限って言えばここでも政策的にはそれほど大きな差があるとは思えません。しかし個人的な観察なのですが、岡田代表はどうもリーダーとしてはアウトなのではないかという気が少ししています。今回は政策の話も経済の話もまったく関係のない下らん雑感です。

さて、小泉首相の場合、彼の率いる組織をある程度変えているのは確かなように見えますが、岡田代表の場合、旧自由党から社会党まで含む数合わせ所帯の上で神輿にかつがれている感じで、民主党になんらかの影響を与えたのかどうかまったく良く分かりませんし、「政権取れなかったら辞任」というほどのことを民主党内でやっていないような気がします。つまり、お飾りなんじゃないかという疑いが濃厚にあります。

解散当初からの郵政問題に対する対応を見ても、最初は党内でそこそこ問題が起きない程度のまずい対応でお茶を濁していたのが、圧力でじりじり後退という感じであくまで受動的なのも気になるところです。政権党の党首がマジで振りかざしてきたネタに対する対応としては大甘ではないでしょうか。相手が小泉首相だから良いですが、胡錦濤やブッシュ相手でも同じことをしそうでコワいです。

長い間ビジネスマンをしていた感覚なのですが、受動的なボスほど困るものはありません。岡田代表は党首になってから民主党を少しでも変えたのでしょうか。レーガン、クリントンにせよ、ブレアにせよ政権を奪取する前に自分の党のダイナミズムを徹底的に変えることで手腕を発揮しています。どうも岡田代表を見ていると、会社に一杯いた「アタマは良い」けど「受動的」で「まじめな意見を言う以外ほとんど何もしない(できない)」多くの中間管理職の皆さんを思い出してしまいます。

まぁ仕事は人を作るって言いますが、党首になってそこそこ長いですから、民主党のトップページがフラッシュになったということ以外の彼自身の実績が必要であるような気がします。それに「日本をあきらめず」に「消費税上げてみんなに7万円」では期待票はちょっと入れづらいというところが正直なところです(いや、それなりに正しいとは思うんですけどね)。

2005/9/6 火曜日

最高裁長官にジョン・ロバーツ氏

米国のレンキスト連邦最高裁判所長官が亡くなりましたが、なんとブッシュ大統領は後任に最高裁裁判官への指名で話題を呼んでいたジョン・ロバーツ高裁判事を指名したようです。最高裁長官は終身なので、ロバーツ氏の50才という年齢を考えると、ブッシュが退任後に残す共和党政権のレガシーとしても非常に大きいものとなりそうです。

ブッシュがもともと最高裁裁判官に指名しているくらいなので保守派とみられていますが、どうも米国のリベラル系メディアもロバーツ氏に関しては攻めが非常に甘いようです。くまは法律には疎いので良く分かりませんが、過去にあまり「保守原理主義的」なところがみられないからだという解説も読みます。ただ、このメディアのロバーツ氏に対する態度には、米国のリベラル系メディアの「インテリ好き」なところもあるんじゃないかという気もします。

米国のリベラル系メディアは、自分たちも「インテリ」の内輪とみているせいか、一般的に超スマートなエリートには伝統的に極めて弱いと言えます。かなりインテリ・コンプレックスの気がある米国ジャーナリズム界には、ジョン・ロバーツ氏はいわばアイビー・リーガーの仲間、インテリ同士としておたがい理解できる方法で考える「同じ世界の」人間に違いないという意識が一部あるのではないかと感じます。それでこれが「アホの」ブッシュに対する態度とまったく違うところじゃないかと思います。

ハーバードとハーバード・ローを出ているロバーツ氏に対し、ブッシュもハーバードとイェールを出ていますから、それなら大体一緒じゃないかという人もいそうですが、ブッシュはまぁ「並」のアイビー・リーガーですから、メディアもブッシュを馬鹿にするのは気楽なもんです(馬鹿にし過ぎで、ブッシュはそれを極めてうまく利用している気もします)。

一方ジョン・ロバーツ氏は「summa cum laude」で卒業し、ロー・レビューのマネージング・エディターという、アイビー・リーガーはアイビー・リーガーでも「頭の良い」メディアや評論界にとってはお友達になりたい相手ではあっても、攻撃はあまりしたくない相手といえます。

で、「アホの」ブッシュはそこらへんのことを極めて良く分かっていて、ロバーツ氏を最高裁裁判官に指名したような気もします(「ブッシュ=アホ」ストーリーに飢えているメディアに対しては、もう一人の候補者だったウィルキンソン氏ではなくロバーツ氏を選んだのは、ウィルキンソン氏はちゃんとエクササイズしていないという「下らん」理由だったなどという、格好のお土産話までつけてね。当時、予想通りにNew York Timesはこの話に飛びつきましたが・・・)。

それで今度は最高裁長官に指名となったわけですが、リベラル派にとっては何とも厳しい事態ではないでしょうか。ハリケーンへの初動ではミソを付けていますが、ブッシュは本当のところは相当頭の良いやり手かもしれないと思うのは私だけでしょうか?

ゴアもケリーもそうなんですが、現在のリベラルの惨状にはブッシュをあまりに馬鹿にし過ぎたこともあるような気がするんですが、皆さんまだそこらへんの自覚が足りないような気がします。

2005/9/5 月曜日

F尺度:あなたはどれくらいファシスト?

アドルノというと、フランクフルト学派の代表者で、くまの昔好きだった哲学者の一人です(一番のお気に入りは「美の理論」だったんですが、アマゾンでは在庫切れのようです・・・)。彼の名前を冠したアドルノ賞にはハバーマスみたいなフランクフルト学派の学者だけでなく、ジャン=リュック・ゴダールやピエール・ブーレーズのような受賞者もいます。

で、そのアドルノの著書に「権威主義的パーソナリティ」というのがあるのですが、それで扱われているF尺度(ファシスト尺度で、権威主義的傾向をあらわす尺度)を計算してくれる測定ページを見つけてしまいました(偶然通りかかったFeel Pink, Find Sevenさんのところから)。わりとちゃんとアドルノの本に沿って作ってあるようで、ちょっと息抜きに楽しめます。

ちなみにくまは、2.1333333333333333点で「あなたは『自由主義者』です。 自己中心的、相対主義、即時志向、感覚主義、快楽志向が特徴です。」だそうです・・・はは。ヘタレですな。

あなたのF尺度は?? (ちなみにこのページ、MacのSafariでは動かず。FireFoxで動きました・・・)