2009/7/1 水曜日
バルチック・ドライ・インデックス(BDI)は、世界経済のバロメーターの1つですが、経済の崩落でピーク時の10分の1以下に落ち込んだ後、今年に入ってからは一時は6倍程度上昇して、世界経済の回復の期待の1つのシンボルになっていました。
ここにきて、BDIはレンジ内の動きになっており、レンジはかなり狭まってきています。もうすぐどちらかにブレークしそうですが、世界経済の方向性のシグナルとしては少し気になるところです。世界経済の短期的なストールがなければ、「純シクリカル銘柄」の日本市場には中期的にかなりのプラスだと思います。
from bespoke investment

2009/6/15 月曜日
新GMの会長に元SBC/ATTのウィテカー氏だそうです。インタビューでは「クルマのことなんか何にも知らん」なんて早くも大胆な発言をされてましたが、基本的にはM&Aのやり手です。で、なんでこの人が・・・と首を傾げるのは、政治を知らない「トーシロ」なんだそーです。
ウィテカーさんは昔からシカゴ政界と深いコネクションがおありになったそーで、特にSBC時代には、オバマ大統領の現在のお取り巻きになっておられる方々をせっせとヘルプされていたそーです。
そのお一方は、現在のホワイトハウスのキーパーソンのラム・イマニュエル氏だそーです。イマニュエル氏は1998年にクリントン政権のシニア・アドバイザーをやめてから少しして投資銀行にお入りになられて、2年間で1600万ドルの収入を得られたそーなんですが、いくら何でも投資銀行のトーシロがすぐに稼げる額ではありません。とゆーことで、政界のコネクションをフルにお使いになられたのは間違いありません。
イマニュエルさんが当時お手がけになった案件で最も目立つのが、セキュリティリンク社のM&A案件なんだそーです。セキュリティリンクはアメリテックが14億ドルを投じて作り上げた会社でしたが、SBCのアメリテック買収でSBCの傘下に入りましたとさ。
で、SBCはセキュリティリンクを4億7900万ドルでイマニュエルさんが代表する投資グループに売却したそーです。その6カ月後にイマニュエルさんのグループは、セキュリティリンクを10億ドルでタイコに売却して濡れ手で粟の大儲けだったそーなんですが、ウィテカーさんは当時のSBCの会長兼CEOで、もちろんイマニュエルさんのグループへの売却の決定にふかーく関わっていらっしゃったそーです。
もうお一方はクリントン政権の商務長官だったビル・デイリー氏で、ウィテカーさんはこのビル・デイリーさんをSBCの社長に任命しています。まぁ、実質的には社長にロビイストを雇ったわけですねぇ。契約料110万ドルにお給料60万ドル、それにボーナスをプラスだったそーです。ついでに書くと、ビル・デイリー氏は、上で書いたセキュリティリンクの社長さんだったそーなんですねぇ。
とゆーわけで、ウィテカー氏を会長にしたのは、新生GMを現政権の取り巻きの皆さんの「天下り先」にするための人事に決まってる、とゆーのがフツーの見方なんだそーですが、いや、オコドモには分からんハナシです・・・
そう言えば、昨年末のNew York Timesにも少しだけここらへんのハナシが出ていました。
In Banking, Emanuel Made Money and Connections
2008/12/13 土曜日
米上院でビッグ・スリーに対する資金繰りの支援が否決されて、民主党の方々や、目先の株価が心配な株屋さんの間では、「フーバー主義者がディールをぶっつぶした」と怒ってる向きも多いようです。
決裂のタネは、共和党が法案にくっつけようとした「労働者の給料を日本メーカーなみに下げること」という条件だったようで、不謹慎ですが少し笑ってしまいました。ビッグ・スリーの労働者からすれば、給料の4割カットになるわけですから、労組の幹部もすぐにイエスとは言えないのは無理ありません。
連邦準備制度も少し前に「議会がノーと言った融資を連銀がするわけにはいかない」としているので、あとはホワイトハウス次第となりました。
一方のGMは、破産の可能性に備えて、大きい破産ではおなじみのWeil Gotshal Manges事務所のHarver Miller氏を呼んでいると報道されています。11条申請にしても、GMのキャッシュの状態から考えれば、プリパッケージにしないと即7条逝きになってしまうでしょうからあまり時間はありませんが、相変わらずのんびりした経営陣です。
一部では、オバマ政権まで生き延びるくらいの最低限の金をホワイト・ハウスが出すのではないかという希望的観測も流れていますが、数カ月後にしても、11条適用が正道であることには変わりはないと思われます。
しかし、「あの」スティグリッツ先生も11条の適用を勧めるくらいですから、自動車屋さんには相当風当たり強いです。
2008/12/1 月曜日
ビッグスリーが支援を得るために作成を求められた再建計画の提出期限が迫っています。
10日くらいの期間で再建計画ができるはずがないという向きもいますが、私は結構素晴らしい再建計画が出てくるのではないかと思っています。何たってビッグスリーの計画立案の能力は実証済です。立案した計画を実行できない無能力さも実証済ですが・・・
というわけで、ビッグスリーの経営陣は議会の諸先生の命ずるがままに、12月1日の週は裸踊りでも、綱渡りでも、一気飲みでもするでしょうが、その結果どうなるかは予断を許しません。以下、シナリオ予想。
1. 満額回答:議会もレームダック状態ですから、こんな重大な決定をできる可能性は低いと思われます。ブッシュ大統領が首を縦に振るかどうかも分かりません。経営陣もこの可能性は低いと見ているのではないでしょうか。甘く見て可能性10%。
2. オバマ政権に先送り:オバマ政権でこの問題を扱うまでGMがもつように、少額の「つなぎ融資」をする。オバマ次期大統領も新たな民主党議会も、労組の強力な支持を受けて当選していますから、まさかつぶすことはあるまいというのが経営陣、労組の読みではないでしょうか。したがって、「この先送り」が経営陣の最も望んでいるシナリオであると思われます。フォードとクライスラーは来年の夏か秋まではもつと見られているので、1のシナリオでない場合は基本的に先送りのシナリオです。甘く見て可能性40%。
3. GM破産 – チャプター11:リストラの必要があるなら最強のオプションです。しかしチャプター11にしたところでお金がないのは変わりませんし、運転資金の貸し手がいるようにも思えません。結局政府が借入金に保証を付けるか、直接資本を注入するというアレンジをした上でのことになるでしょう。ただ、チャプター11の下でということなら、現政権でもノーとは言わないと思われます。個人的には現政権であれ、次期政権であれ、これが最も合理的な方法であると思います。ただ、短期間で議会がそこまでまとまるかどうか分からないので、可能性30%。
4. GM破産 – チャプター7:清算オプションは、経済的なショックが大きそうなので誰も望んでいないと思いますが、今の議会を見ていると、議会があーだこーだもめてる間にタイムアウトでGM突然死という可能性は完全にないとは言い切れません。可能性20%。
で、フォードとクライスラーですが、GMがチャプター11でリストラして身軽になったり、GM清算でGMの優良資産を体力のある外国メーカーが買収したりした場合には、とても対抗する力はないので早晩今のGMと同じ立場に追い込まれることになると思われます。
というわけで、GMの経営陣はもちろんのこと、ビッグスリーの経営陣はみなさん、GMがオバマ政権までもつように議会がつなぎ融資を決定することを望んでいると思われます。
2008/11/20 木曜日
最近、ワーナーミュージックの株価が2ドル台を低迷するなど、音楽ビジネスではあまりロクなハナシを聞きませんが、そんな中、Grammy Northwest MusicTech Summitでの、元Yahoo Musicのイアン・ロジャース氏(Top Spin)によるキーノートが少し話題を呼んでいます。
例えば、同氏が挙げている数字を少し拝借すると、
- 2007年のiPodの販売台数は前年比59%増の5300万台
- P2Pファイル共有量は前年比36%増
- オーディオ・ストリーミングは前年比25%増
音楽に対する支出でも
- 2007年の音楽購入回数は2006年の13億回から16億回に増加
- 全世界のデジタル音楽の売上高は前年比40%増
- 北米のコンサート収入は前年比8%増で史上最高
- ビニールのLP盤の売上高ですら前年比35%増(!)
と、好調さが強調されています。同氏によると「音楽ビジネスの不調」は、アーチストや音楽ファンについていけない、既存の音楽事業のエスタブリッシュメントの問題ということになります。
このキーノートでは、同氏がデビッド・バーンとイーノのアルバムのリリースのサポートをした話などもあり、音楽関連の話題に興味のある人は一通り目を通しても良いと思います。
Ian Rogers: Grammy Northwest MuiscTech Summit Keynote

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