2006/1/21 土曜日

米国からアジアへの富のシフト?

最近のBarronsのラウンドテーブルでマーク・ファーバー(Marc Faber: Tomorrow’s Goldなどの著者)が少し面白いことを言っていたので少し紹介・・・

世界で起こっている巨大な富のシフトというのが、私がここ数年フォローしているテーマだ。ブリッジウォーター・アソシエイツの創始者のレイ・ダリオ(Ray Dalio)も最近「米国から米国外への現在の富のシフトは今までに例を見ないものであり、経済的出来事の中でも最も大きいものの1つとして歴史に残るだろう」と書いている。(中略)

少し例を挙げれば、現時点におけるGMの時価総額は120億ドル、フォードは150億ドルだが、ホンダは550億ドル、トヨタは1,720億ドルだ。1970年には、IBM1社の時価総額だけで日本の株式市場全体の時価総額を凌いでいた。今後10-20年でアジア市場の時価総額が全世界の株式の時価総額に占める割合は現在の14%から25%、ひょっとすると50%になる可能性もある。

まぁ、私にはそんなに世の中リニアに動くとも思えないのですが・・・

ところでファーバー先生は先週号で、日本の株式はすでにかなり買われすぎとしており、(日経が20,000に達する可能性もあるとしながらも、それでもなお)他のアジア市場の方が魅力的としておりました。確かに、配当利回り1桁台後半で、そこそこ成長してて、しかもPER10倍程度とかいう会社がアジア市場はごろごろしているので、今の金余りが続く限り、そこらへんが米国市場なみになるまで上げるのかもしれませんね、、

2005/11/22 火曜日

20万トンの銅を空売りした中国のトレーダーが行方不明:当局の陰謀説も

ここ1週間ほど商品市場の方で大騒ぎになっているのが、中国の公的な資源調達機関であるStrategic Reserve Bureau (SRB: 国家備蓄局)の下部組織であるState Regulation Centre for Supplies ReserveのディレクターであるLiu Qibing(劉其兵: 漢字表記は未確認)というトレーダーがロンドン金属取引所(LME)における大量(10-20万トン)の銅の空売りポジションを放ったらかして行方不明になっているというニュースです。

SRB当局は最初そんな名前の人間は働いていないと否定していたようですが、その後大騒ぎになると発表は一転して、確かに当該の人物は機関で働いていたが、問題の取引は彼が自分の裁量でおこなったもので、当局は関知していない、というものに変わっています。

ニュースを見ていると、中国当局はリスク管理が甘いんじゃないかとか色々なことが言われてますが、私の限られた知識では、中国はトレーダーが外国の市場で簡単に「自己裁量で」取引できるような甘いところではないような気もいたします。

同じように思う人も結構いるようで、中国の市場関係者の間では、Liu氏が自己裁量で取引していたとは考えられず、Liu氏は銅の市場価格操作のために、SRB当局の指令で取引していたのであって、価格操作が失敗した後で上部からの責任追及を恐れたSRB当局によってスケープゴートにされ「どっかにやられた(消された、とか、どっかに拘禁されている)」んじゃないか、とかいうコワイ噂が流れているようです(もちろん大手メディアにはそんな話はのっていませんが)。まぁ、中国ではよく人がいなくなったりしますから、あり得る話じゃないかという気もします。真相は闇の中ですが。

空売りが行われた時期は正確には分かりませんが、おそらく3,300ドル/トン以下でなされたもので、現在の価格である約4,200ドル/トンを考えると、中国の損害は2億ドルに達する可能性があります。空売りポジションをカバーするために中国が20万トンの調達を行うとか、中国当局はあくまで個人の責任にして取引を無視するんじゃないかとかいろんなウワサが流れて大騒ぎになっているワケです。いや、コワイコワイ・・・

FTの記事
Economistの記事

2005/7/24 日曜日

人民元切り上げ(その2)

人民元の「通貨バスケット」への移行はどうも極めて大きく取り扱われているようですが、実質切り上げ2.1%でしかも中心レートから上下0.3%の変動幅、しかも中心レートは「秘密の通貨バスケット」で人民銀行が決める、というシステムにしては全体的に少し騒ぎ過ぎじゃないかという気がします。「ドル基軸通貨が云々」なんて、ちょっと・・・ 実質はせいぜい「ドル圏」内通貨の小幅なリアラインメントといったところではないでしょうか?

「イエスかノーか」みたいに迫ったおかげで、もし無視されたら完全にメンツのつぶれたアメリカ人が大騒ぎするのは分かるんですが・・・

例えば大騒ぎされている米国債への影響ですが、以前にも書きましたが中国の米国債保有高は外貨準備高に比較して小さいものです。最近の米国財務省のデータをみても2,435億ドルと大きいことは大きいですが日本の6,857億ドルの比ではないですし、英国、ドイツ、ルクセンブルグの3国の米国債保有高の合計と同じくらいです(ところで日経など、中国が「こっそり」と米ドルでない通貨に変えていたからだなんて書いているところもありますが、主要マネーセンターでそのような動きは見られていません。少なくとも大きい額がドルから他の通貨に変えられていたということは無いはずです)。

また「通貨バスケット」ですが、もし中国が貿易高にある程度従ってバスケットの構成比を決めるという過激な仮定をおいたとしても、2004年1-8月の中国の貿易相手をみると
EU 15.5%、米国14.8%、日本14.8%、アジア太平洋諸国(香港、台湾、シンガポール、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、タイ、フィリピン、その他ASEAN)34.9%、その他20%
ですが、「じゃあ米ドルは14.8%?」というのは大間違いで、日本、アジア太平洋諸国、その他の国も強弱の差はあれ対ドルで為替をある程度固定している国が多数ですから、ドルの比率が大して低下するわけでもないと考えられます。というわけで、米Barronsにのった記事の抄訳をのせておきます。

中国は人民元の対ドルのペッグを断ち切り、主要通貨のバスケットに対しペッグすることにより、米政府の執拗さに屈したようにみせかけた。この決定により人民元は2.1%切り上げられたが、実質的な影響はサイをノミが噛んだ程度だ。

中国政府の巧妙な動きは、米国で高まる保護貿易主義を鎮めることを目的としたものだが、さしあたりうまくいったようである。今回の決定に対するコンセンサスは「良い最初のステップ」というものである。アラン・グリーンスパンとジョン・スノーなどが賞賛を口にしただけではなく、対中強硬派の最先鋒で、中国に為替政策の変更を迫る報復的な法案(シューマー・グラハム法)の共同提案者であるチャック・シューマー上院議員でさえ、一時的にせよ態度を軟化させたようである。

これほど露骨にとるに足りない動きが、私たちの勇敢な政治家たちからこれほど迅速で、圧倒的に肯定的な反応を引き出したということは、面子を重んじるのが中国人の専売特許ではないことを示している。例えばシューマー上院議員が求めていたのは27.5%の切り上げであった(この不可思議な数字の根拠はまったく不明だが、2.1%より大きいのは確かである)。

ブリッジウォーター・アソシエーツは、中国が「好きなように何でも行うことが可能で、好きなように何とでも他国に説明できる」為替システムを考えついた、と鋭い観察をしている。中国が採用する通貨バスケットの構成は、時として倫理をわきまえない外国人投機家が為替操作などを行えないように秘密にされ、対ドルでの取引レンジは極めて狭く、取引日の前夜に人民銀行によって設定される。

今回の発表は、新たな為替システム自体の内容に関しては貧しいものだが、中国の経済システムの本質を示唆するものとしては注目に値する。例えば今回の発表で使われている「社会主義的市場システム」あるいは「管理変動相場制度」という言葉が示すのは、中国が第一義的に「統制」経済であるということである。どのような経済でも政治的な要素はあるが、中国ではすべてがそれに盲従している。これは中国経済を予測不能なほどもろいものにしている。例えば、失業の急増による社会不安を怖れて中国政府は経済の過熱を抑制できていないが、これは全世界で衝撃が感じられるほどのハード・ランディングの可能性を大きく高めるものである。

今回の変更がどのような意外な影響を及ぼすかを予想するには時期尚早だが、我々の巨大な貿易赤字も財政赤字も為替ではなく我々の役立たずの財政政策が原因であることから、今回の切り上げが貿易赤字にも財政赤字にも何の影響も与えないということは賭けても良い。そして大惨事でも起こらない限り米国の財政政策が変更されることはないだろう。

(ついでに言うと、上の「巨大な貿易赤字も財政赤字も為替ではなく我々の役立たずの財政政策が原因」というのはクルーグマンなんかが言いそうですが、少し違うような気もします。どちらかというとバーナンキマンキューなんかが言ってる「世界中の資本が米国に流入するため」という方が当たってるような気がします。)

2005/7/21 木曜日

人民元切り上げ

先日8月の人民元切り上げの可能性のハナシを書いたところですが、8月を待つまでもなく人民銀行が人民元の実質的切り上げを発表、即日実施としたようです

内容は先日書いた内容と大体同じで、対ドル切り上げ幅2.1%(1ドル=8.1100元)に相当する通貨バスケット制をベースとする管理変動相場制への移行となっており、変動幅は従来通り中心レートから上下0.3%と狭いものとなっています。

通貨バスケットは中心レートの決定に際してドルだけでなく他通貨も考慮するということです。この中心レートは毎日市場が開く日の前日夜に発表されるようですが、通貨バスケットの構成比やレートの決定方法などの内容はおそらくあまり明確にされることはないでしょう。

またマレーシアも即時に管理変動相場への移行を発表していますが、「ブレトン・ウッズ2」で多かれ少なかれ対ドルにペッグされているとみられる通貨はつられ高になりそうですね(円も含め)。

2005/7/19 火曜日

8月の人民元切り上げはあるか?

6月末の中国の外貨準備は7,110億ドルというトンでもない額になっているようですが、これは2004年12月末段階から1,010億ドルの増加です。ちなみに日本の外貨準備は6月末で8,430億ドルですが、過去12カ月で1,070億ドルの増加ですから、中国の外貨準備は日本のほぼ2倍のペースで増加していることになります。

上の数字からみると中国の外貨準備は1カ月当たりで160-170億ドル程度増えてる勘定になりますが、この外貨準備の数字には国有銀行につぎこんだ150億ドルやユーロ安による目減りは含まれていないので、実質的にはもっと速いペースで増えていることになります。

で、中国の貿易黒字は過去、大低下半期に加速していますから、それを考慮に入れると今年中にあと1,200億ドルや1,400億ドル位増えるのはわけないと思われます(これは低すぎるかもしれません)。一方で米国は巨大な経常赤字をかかえており、この歴史上まれにみるスーパー赤字とスーパー黒字の組み合わせはブレトン・ウッズ2の安定性に暗い影を投げています。

そこで、人民元切り上げの話になるんですが、Financial Timesは、米国が8月の中国の人民元切り上げを予想していると報じています。さて、こんなに短期的に人民元の切り上げはあるんでしょうか。

どうも、いろいろ見ていると秋までに何らかの動きがある可能性は高いが、実質的にはほとんど影響のない程度という見方が多いようです。

人民元切り上げの根拠として多くが挙げているのが、

  • このままだと10月中旬に米国は中国を「為替操作国(Currency Manipulator)」であるとお墨付き(?)を与えることになる。
  • シューマー・グラハム法の採決が今秋おそらく行われる。これは中国が人民元切り上げをしない場合、27.5%の報復関税をかけるという(メチャクチャえーかげんな)ものです。
  • 胡錦濤主席の今秋の訪米。訪米前にアクションがないとブッシュ大統領が胡錦濤主席に直接人民元問題をぶつけることになりますが、この光景はあまり中国の国内政治的に見て宜しくない。
  • 通貨介入の不胎化のために発行した手形残高が膨大な額になりつつあり、人民銀行の金利リスクへのエクスポージャーが増大している。

こう見るとそれぞれもっともらしいのですが、これを打ち消すのが、今巷でささやかれている中国の景気減速の兆候で、もし人民元を切り上げてさらに景気が減速すれば、共産党が最も怖れる社会の不安定化の可能性があるという見方です。それに、どうも米国の圧力に屈したととられるのも共産党にとっては好ましくないという見方もあります。

ということで、両方足して2で割ると(?)、実質3%とか5%の切り上げになるちょっとした動き - 米ドルに対するペッグから、シンガポール形式の通貨バスケットに対するペッグへの変更が有力視されているようです。こうすれば米国の報復を避けつつ、しかも米国の圧力への屈服というよりも「新たな通貨政策への移行」という大義名分もたちますし、これくらいの実質切り上げなら経済への影響も最小限になるというわけです。
ありそうな話ですが、どうでしょうか??

すごく小手先に見えるような気もしますが、考えてみれば中国共産党にとっては人民元の安定(そして変更があっても小幅な変更)が望ましいことは明らかです。そして、それは多分、中国経済の大きい影響を受けている日本や他の国にとってもある程度同様ではないでしょうか。

ある程度の開放経済では、不均衡が為替で修正されない場合は、物価水準を通じて修正されることになります。つまり、人民元のレートが現在過小評価されているとしても、時間が経てばそのうちに中国の生産性や給与水準が上昇し不均衡が修正されることになります。

為替による修正と異なるのは、為替による修正がほとんど一瞬にして起こるのに対して、物価や生産性による修正は極めて長期間のプロセスになるということで、安定性が至上命題の中国にとっては(そして他国にとっても)極めて好ましいといえます。ちなみにマッキンノン御大も大体こういう考え方のようです。

問題は中国は極めて巨大で、この不均衡修正プロセスが極めて長期間になるであろうということで、その間米国が赤字に耐え続けられるかという点です。これに関してはガクシャでも強気派から弱気派まで分かれており(一応弱気の方がアタマが良いと思われているようですが)、何とも言えませんが、1つだけ確かなのは米国の政治家と国民がそれほど長い間耐えられないということでしょう。

これは、ユノカルの買収一つでこれだけ大騒ぎしてるのを見ても明らかでしょう。米国の経常赤字は、中国に対するドル資産売却(人民銀行のドル買いはそのうちの1つです)で埋められる必要があるわけで、中国のドル資産は1カ月に1個ユノカルを買っておつりがくるくらい増えてるわけです。このドルはもちろん日本みたいに米国債ばっかりに行くわけじゃありません。ユノカルどころかいろんなモノが中国資本に買われることになるでしょうが、米国人がそれに耐えられるかどうか?多分無理ではないでしょうか。

というわけで、8月に小幅な切り上げがあろうがなかろうが、まだまだ人民元問題はどうなるか分からない状態が続きそうです。

2005/6/2 木曜日

タイの元中央銀行総裁に46億ドルの賠償命令・・・

タイの裁判所は、タイの元中央銀行総裁Rerngchai Marakanond氏に、1997年のアジア通貨危機に際して通貨投機筋との戦いにタイの外貨準備を使い果たした「重大な職務怠慢」の咎で、46億ドルを1カ月以内に支払うか、さもなければ私財差し押さえという命令を出した模様・・・・

当時はアジア各国の通貨に売りが浴びせかけられ、当時対ドルでペッグされていたタイ・バーツに対しても売りが殺到、タイの中銀は対ドルでのペッグを守ろうと300億ドルの外貨準備を使ってタイ・バーツの買い支えをしましたが、結局支えきれずバーツは暴落しました。

当時タイはGDPの8%に達する経常赤字を抱えており、対ドルのペッグは持続不可能とIMFも警告していました。しかし、ドル建ての巨額の借金を抱えていた実業界およびそれと連なった政界がドルの対バーツでの上昇を恐れて対ドルでのペッグを維持するように圧力をかけていたというのが大方の見方のようですが、訴えられた政治家は皆無で、元中銀総裁はスケープ・ゴートとの声もあるようです。

バーツの暴落で大きい損害を被った人も多く、政治的には誰かを「生け贄」にしないといけないということのようですが、これじゃ中央銀行総裁なんてコワくてやる人間がいなくなるんじゃ・・・・例えば今日銀は以前にドル買い支えで買ったドルを山のように抱えており、ドルが下落すると日銀は大損でバランスシートに大穴が開きますが、こんなんで訴えられるとすると死屍累々ですな・・・・まぁ、日本ではあり得ないハナシですが。

Source: Financial Times 5/31

2005/2/5 土曜日

止まらない中国

メールマガジン1月29日配信分。ちょっと遅れましたが一応アップ。

中国の経済拡大が止まらない。中国当局が1月25日に発表したところでは、中国の2004年度のGDP成長率は9.5%と相変わらずの超スピードだった。一連の引締め策により大方は8%台への鈍化を予想していただけに驚いている向きも多いみたい。しかし、なぜにみんなそんなに心配するんでしょ?
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2005/1/17 月曜日

中国の外貨準備はどこへ?

中国の外貨準備が2004年末に過去最高の6100億ドルに達した模様だ。これは中国のGDPの40%に近いというすごい額である。昨年一年間に約2070億ドル増加したことになるが、増加分だけでもGDPの12%に当たる。人民元とドルのペッグ維持のため相当なドル買いが行われたことを示しているんだけど、ここでちょっと気になったのがこの外貨準備がどこに行ってるかってことだ。

例えば日本に関しては、米国のデータで見ると日本(民間を含む)の米国財務省証券(国債だ)の保有残高は昨年10月末時点で約7150億ドルとなっている。日本の外貨準備は大体8500億ドルで、日本の財務当局は通貨別の保有高を示していない(ナゼだ?)ので良く分からないが、えいやで高めの80%がドルとすると日本の外貨準備のドル保有は6800億ドルとなる。これは先ほどの7150億ドルが民間保有(あまりないと思うが)を含んでいることを考えると、まぁまぁ理屈の通る線だろう。つまり、日本当局はドル建ての外貨準備を大半は米国債のかたちで保有しているってこと。しかし中国はどうか?
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2004/4/30 金曜日

中国:一部銀行融資停止?で大騒ぎ

止まらない信用の拡大に業を煮やした中国当局が一部の銀行に新規融資の停止を求めたという報道が28日に流れて大騒ぎになった。実際には一部のメディアの張り切りすぎ(というより誤報に近いような気もするが)だったようだが、中国経済のスローダウンによる商品市場の低迷をおそれて商品価格の影響を受けやすいオーストラリアドルが売り込まれたり、中国経済に対する期待と不安の大きさをはからずもさらけ出すこととなった。

市場の騒ぎに驚いたのか中国の規制当局は即座に、5月の休みに入る前に融資の審査・実行を慌ててしないように指導しただけだと発表している。中国当局は最近の準備率引上げ、特定業種に対する融資を控えるようにとの通達などの引締め策がどれくらい効果をあげているか見極めようとしているところであり、休み前にみんな急いで融資案件を片付けようなどとされると、月次の融資残高のデータが歪んでしまうという背景があったようだ。

温家宝首相も「全てを切ることのできるナイフのような」政策はとらないと何度も強調しており、規制を行うにしてもマイルドな規制を積み重ねるという形になるだろう。もちろん手がつけられなくなった場合の手段は「全てを切ることのできるナイフのような」強力な規制あるいは金利の操作ということになるだろうが、急速な冷却あるいは通貨・資本市場の混乱は当局が一番怖れているはずだから、これは最後の手段ということになるのではないだろうか(金利はかなり規制されていて、預金金利、貸出金利などの金利は規制変更の一部としてある程度いじられる可能性はある)。

ところで情報が錯綜していて、どのような通達が実際になされ、なぜこのような報道になったのかが良くわからないが、少なくとも昨日夕方には中国当局は通達の内容に関してそれほど大騒ぎするものではないということを発表しているにもかかわらず、今朝の日経の朝刊などはそれには少しも触れずまだ「中国政府が一部銀行融資の停止に踏み切り云々」などという記事を載せているのはなぜだろう?今日は米国株安もあって日経平均は大きく下げているが、中国関係の報道による下落も大きかったような気がする。はっきり言ってこれは日本を代表する経済メディアとしては怠慢なんじゃない?それとも過熱してる中国関連株の熱を冷やそうっていう老婆心(陰謀?)だったりして。

2004/4/27 火曜日

中国経済の過熱??

メールマガジン4月26日配信分(第38号):

中国経済が過熱してるかって言われれば、「???」とゆー答え(じゃない答え)になる。どれくらい?って聞かれると「?????」とゆー答え(じゃない答え)になる。なんといってもあんまり信頼できる数字が無いんだからどーしよーもない。

ただ、中国経済が過熱しようがどーだか大した問題なのかって聞かれれば「たぶん、かなり」ってことになる。なんたって世界経済の成長の25%が中国の成長分(購買力平価ベースでね)だし、日本企業のお得意さんだし、多くの進出企業、これから進出しようかって企業もいっぱいあるからね。ってわけで、今回は中国経済の過熱(に打つ手はあるのか?)とゆーのがテーマだ。
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