"Britain's Moment in the Middle East, 1914-1971"は大分昔の英国の歴史学者のElizabeth Monroeが、イギリスの中東へのかかわりの最初から最後(まぁ、まだ続いているわけですが)までを書いた本だ。残念ながら絶版になってるようだけど、知り合いに貸してもらうことができた。最近の米国の中東へのかかわりを見る上でも色々比較するとアイロニーに満ちている。再版を望みたい本だ。
英国、フランスにとって、中東の石油へのアクセスは歴史的に大きな関心事だったわけだけど、英国、フランスの中東での野心が大きく挫折したのがスエズだ。エジプトのナセルを追放するために、「世界にとって危険なアラブの独裁者を倒す」という名目で英国・フランス軍、そしてイスラエル軍がエジプトに侵攻を試みたんだった。肝心の米国にも参戦を求めたが米国はエジプト侵攻に反対し結局「連合軍」は撤退せざるを得なくなった(ちなみに今回のイラク戦に対するフランスの行動はこれへの仕返しだという向きもある)。
以前(大昔)、フランスの「テル・ケル」誌のフィリップ・ソレルスのインタビューを読んでいると、フランス軍がスエズから撤退しなければならなくなった時、当時フィリップ・ソレルスは学生だったわけなんだけど、フランス国旗が半旗に掲げられた寒い校庭に全員で整列させられて国歌を歌わされたっていう話をしていたのを思い出す(記憶があまり定かじゃないんだけど、こういう話だったと思う)。イラク戦争に対するフランスの反対があんまり信用できなかったのもこんなところがある。あのドビルパン外相も内務大臣に「栄転」したとたん、国内のイスラム系団体をがんがん締め付けてるしね。やれやれ。