とうとう「目標株価ゼロ」という証券屋さんのレポートまで出たGMですが、このままでは来年の早い時点にキャッシュがショートしそうで、民主党の方々は救援を訴えているようです。GMの屋台骨が揺らいでいる原因は、米国経済の状況ももちろんあるのですが、基本的には労組と製品戦略の2つに尽きます。製品に関しては、最近は努力の跡が伺われますが、いかんせんGMが望むほどアグレッシブにモデルチェンジを進めるだけの資金は残されていません。
労組に関して言えば、GMの工場労働者の時間当たり賃金は数カ月前の時点で80ドル前後と、なんと米トヨタの50ドル前後の6割増しです。もちろん、これは強力な労組の「おかげ」で、少し前までは組み立てとは関係のない例えば清掃関連の仕事であっても、低賃金の労働者を雇用するのは不可能でした。数カ月前の労組との「画期的な」合意で、清掃などの非中核業務には時間当たり賃金が25ドル程度の「低賃金」労働者を使用できるようになったそうですが・・・(11/18追記:最近のものでは、ビッグスリーの平均で73.21ドル/時間、トヨタ、本田、日産の3社平均で44.20ドル/時間としているものを見ました )
おまけに、GMは10万人の単位での過去の退職者とその家族への健康保険や年金を負担しており、この費用は過去15年間の平均で1年当たり70億ドルに達しています。まぁ、今までもっていたことを褒めるべきかもしれません。
大幅なリストラに加えて、労組の方々に給与や年金、ヘルスケアをある程度諦めて頂いて、その代わりにGMの株を付与するくらいしか解決法はないように思えますが、ペロシ氏やオバマ氏などの民主党の有力者は政府による救済を訴えているようです。新政権のグリーン・エネルギー政策と組合員の救済と言う一石二鳥を狙って、政府がお金を出す代わりに燃費の良い車の販売を義務付けるなどのアイデアが出されているようです。
しかし、死にかけているGMを今の労組に縛りつけたまま、消費者ではなく政府が望む車の販売を義務付けるというのは、まったくのナンセンスのように思えます。こんなことに政府が何100億ドルも出すようになれば、まさしくアメリカも「チェンジ」という感じがいたします。
GMは今年9月が100周年だったと思いますが、101周年はどうなるんでしょうか。

