2008/9/27 土曜日

大統領選ディベート

今日は最初の大統領選のディベートがありました。

どちらも大統領候補としてはディベートはあまり強い方ではないのですが、マケインはいつもよりやや不調、オバマはいつもよりややマシといった感じでしょうか。

それでも議論の大部分において、マケインがかなり押していたように思えます(メディアは間違いなくそうは言わないと思いますが)。両者が話していた時間はほぼ同じだそうですが、少なくとも私はマケインの方が長く話していたような印象を受けました。

オバマの方は予想通り、「ブッシュ=マケイン」を印象づける戦略に出ましたが、これはあまり上手くないように思われます。まず、多くの人にとってはまだマケインは2000年にブッシュに挑んで八つ裂きにされた男であるということがあります(オバマ陣営としては、そのイメージを変えたいのでしょうが、言葉よりも行動の方が重いということは往々にしてあるものです)。そして、ブッシュはもはやシーンから消えて「過去の人」になりかけていますから、ブッシュの名前を連呼するのは、「明日」を売り物にしているオバマが、何となく「昨日の戦い」を戦っている印象を与えてしまうのではないでしょうか。

マケインはリック・ウォレンがホストを務めたオバマとの疑似対決や、タウンホールなどでのパフォーマンスに比較すると、少しぎこちなく堅かったような気がしますが、大部分の話題に関して優勢であったように思います。しかし、金融問題が前面に出てからやや旗色が良くないマケインとしては、今晩のディベートではただの優勢ではなく明確なノックアウトが欲しかったところかもしれません。もう少し強いパンチを繰り出せるチャンスもあったような気もしたのですが、昔人間はそこまではやらないのかもしれません。マケインとしては、金融救済策の成立がもたついてしまったので、議会での金融救済策の成立をブローカーする「手柄」を立ててからディベートに臨んで、自分の「不得手」な分野でオバマを叩きのめそうという当てが外れたというところでしょうか。

今回のモデレーターはPBSの渋いジム・レーラー氏ですが、今までの予備選などでのこのタイプのディベートのモデレーターと比較しても出色であったと思います。候補の間に割って入って自分が聞きたい話をさせるのがメディアの仕事だと思っている人も最近は多いようですが、控えめなレーラー氏のモデレーションはプロの仕事だと思わせるものでした。

追記:9/28/2008

いろいろなメディアでは、ディベート後の視聴者調査が行われ、概ねオバマ優勢との報道がなされているようですが(例えばCNNではオバマ51対マケイン38、CBSではオバマ39対マケイン24など)、調査対象の視聴者の母集団自体では民主党支持者の方が圧倒的に多いということを注記していないのは、報道としてはいかがなものでしょうか?

今回、CNNでは一応記事の最後の方に「ディベートの視聴者の41%が自分を民主党支持者であると答え、27%が共和党支持者であると答えた」と調査対象の母集団の偏りを注記しており、その点ではまだマシですが、それでもヘッドラインは「オバマの勝利」となっています。母集団のこの偏りから考えれば、51対38は「マケインの勝利」ではないんでしょうか?

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