そろそろ利下げも打ち止めか(どうか分かりませんが)と思ったら、Bernanke先生は今度は市中銀行が連銀に預けている準備金に対して、金利を支払う許可を求めているようで(もともとは2011年までは認められていないので、前倒しの許可ですが)、暴走機関車というか、欲望という名の電車というか(意味不明ですが)、やりますねぇ。お小遣いをもらえる銀行は喜ぶでしょうが。
ところで、気になるインフレの方ですが、先月末にはボルカーお爺さんが「もう、そろそろ心配した方がええんじゃないかのう」とおっしゃってました。それに関連して面白いチャートを発見したので一発ご紹介。下は、1980年に使用されていたCPIの計算方法でインフレを計算したらどうなるか、という表でShadow Government Statisticから頂きました。
これは、コアCPIではないですが、コアでも大体同様の傾向になっているはずです。このチャートによると、ボルカーお爺さんが就任した当時の計算方法でいけば、インフレ率はすでに10%を上回っている状態でFF金利のターゲットは2.0%、DRは2.25%という、お爺さんからすれば「いや、もう若いもんにはついていけんわ」という世界ではないでしょうか。

もう一発分かりやすいチャートが、データの出所は同じShadow Govt Stat.ですが、レーガン時代、クリントン時代の前の計算方法でインフレ率を計算したらどうなるかというやつです(Sandiego Union Tribute)。

まぁ、意図的にインフレを過小に見積もるように統計が「改善」されているわけではないのでしょうが、例えば品質向上による値下がり効果(例えば、同じ値段でパソコンのスピードが倍になったら、値段が下がるのと同じとかいうやつです)は調整されているのに、安物の粗悪品の増加に対する「値上がり効果」の補正なんぞは聞いたことがありませんし、1980年代以降の「改善」は概ねインフレ数値を引き下げるものであったというのは確かではないでしょうか。
基本的にはこれは中銀からすれば、テイラールールの定数項をパーマネントに引き下げるのと同じような効果があるといえます。いや、テイラールールの下方シフトですと、市場の信認の問題や、インフレによる政策金利の定常状態の上方シフトにより、結局利下げ効果は相殺されますから、この場合の効果はテイラールールの下方シフト以上になります(なんたってインフレ上がらないですから)。
昔、どっかの国では「中央銀行総裁の首を切っても公定歩合を下げさせろ」とか言った有力政治家がいたそうですが、そんなことするよりも統計局の役人をおどしてインフレ率を下げる方が効果的かつスマートかもしれません(ってもちろん冗談ですので)。

1年以上前からお菓子やトイレットペーパーの量がかなり減っています。
価格が変わらなくても、商品のサイズが小さくなった場合、日本当局発表のCPIにはどのような影響を与えるのでしょうか。
また、それは回りまわって労働者所得増加へと波及するのでしょうか。
コメント by biaslook — 2008/5/13 火曜日 @
どうも、遅レスですみません。
商品によると思いますが、基本的にはインデックスに使用される商品のスペックはそれなりに規定されていると思いますので(500g、プラスチック容器入り、など)、量に関しては完全ではないにせよ大きい変化があれば「いつかの段階で、何らかの」影響はあると思います。
今回のような原材料価格のプッシュによる上昇ですと、もともと硬直性のある所得に波及するのは大分後になる可能性が高いのではないでしょうか・・・
コメント by くま — 2008/5/21 水曜日 @