FRBがDiscount Rate(公定歩合)を50bp下げましたが、同時に出した声明に経済の「ダウンサイド・リスク」を入れた上に、ご丁寧にコーン&ガイスナーのご両人が大銀行相手のコンファレンス・コールで「ディスカウント・ウィンドウ使うのは恥ずかしいことじゃないから、何かあったら遠慮せずにいらしてねぇ」という、サラ金のセールスみたいなパフォーマンスまで付けるサービスでした。
気の早い向きは「これで9月の利下げは確実」なんて言ってますが、ここまでサービスしてるんですから、FRBは基本的にはインフレ圧力のピーク・アウトと広範な経済の大きい減速を確認するまでは、出来る限り利下げはしたくないということだと思います(もちろん、この願望の通りに行くかどうかは全く分かりませんが)。
もともと、FRBは金利を上げ始めたら止めずに壊れるまで締め上げておくべきというのが私のスタンスですので、その面ではバーナンキ先生に対する評価はあまりできませんが、今回のアクションに関しては、何かあったらとにかくすぐにFF金利をいじくって何とかするというグリーンスパン流ではなく、最後の貸し手としてディスカウント・ウィンドウを提供するというのは全く悪くない、というか流動性危機のリスクに対しては極めて正統的な対応と言えます(先日からの資金供給は明らかにあまり必要なところには回っていないように思われます)。
ディスカウント・ウィンドウでは、ABS、CP、MBS、ホールローンなど幅広い担保でお金を借りることが可能です(質の低い担保では100ドルに対して借りれるのが95ドル、とかいったヘアカットはあるでしょうが)。「ペナルティ付き」どころか「お安い」お金と言えます。
ところで、「あほう!今起こってるのはグローバル金融危機だ。ほっといたらメルトダウンだ。FedとECBは協力してなんとかしろ、ゴルァああぁぁ」とか騒いでる方もいらっしゃいますし、米国経済のハードランディング必至と言っている方もいらっしゃいますが、株の方では相変わらずそこそこ強気な方達もいらっしゃるというのも事実です。
株に限って言えば強気の方々の基本的な線は、1)米国経済は減速するが2%以上を維持、2)世界経済は依然として強くシクリカル・ピークはまだまだ先、3)PERで見れば今の株価は大して高くないってとこです。おまけに今年は調整も無く上がってきた強気相場の5年目ということで、強烈な調整が少なくとも1回、小さいのなら2-3回とか予測していた向きも多いので「ようやく来たけど、ちょっとキツいかな?でも、まだもうちょっとダウンサイドがあるかも」くらいの方もそこそこいらっしゃいます。1と2のどっちかが(と言っても両方とも深くつながってますが)欠ければこのダイハードな方々も大きく変わるでしょうが。

連銀貸出
コメント by 本石町日記 — 2007/8/19 日曜日 @
コメント by plateaux — 2007/8/21 火曜日 @