ブラックストーンが先週上場しましたが、先週の金曜はなかなか盛況だったようです。
もともと非公開企業の美徳を説いていたプライベート・エクイティ会社が上場というのもなかなか面白いですが(と言っても、売買されるのは厳密には株式ではなく、リミテッド・パートナーシップの持ち分で、また「株主」の権利も制約されています。趣意書によると「違う種類の上場会社」なんだそうで、なんのこっちゃ良く分かりませんが)、頭が回って目先が利く方々が何か(自分たちのモノを)売るというのですから、やはりちょっと気をつけた方が良かろうという気もします。
ブラックストーンの主力はPEファンドと不動産ファンドですが、商用REITも一時に比較すると相当落ちていますし、LBOも事業再編で「地道」に益を出す部分はともかく、資産の再構成などで益を上げる部分は借金のリスク・プレミアムが上がればそれほど旨いハナシはなくなると思われます。今までの仕込みがあるでしょうから、当面は良い数字を作れると思いますが。
もともと、「資本構成と企業価値には関係ない」というのが初等ケーザイガクの教えるところですが(こんなこと今時口走ると即「骨董屋さん」行きですが)、それが正しければ(そして市場がある程度効率的であれば)企業に借金を山のように負わせて非公開にしようが何をしようが企業価値は本質的には上がったり下がったりしないはずですから再構成に伴う「うま味」も無いということになります。
この初等的な前提に立つと、「資本構成と企業価値に関係がある(ように見える)」のは企業のギアリング(レバレッジ)に対するリスクがプライシングされていないということになりますが、KKRの買収したUS. Foodserviceの社債が捌けていないことからも分かるように投資家のリスク感覚は変わってきており、LBOの潮目も変わる可能性があるのではないでしょーか。
最近もベア・スターンズのCDOファンド2本が吹っ飛びかけていますが、CDOスクエアとかCDOキューブとか言ってた「ノーリスク」時代もそろそろ終わりかもしれません。
ということで、今回のブラックストーン上場は同社の75%を持つパートナー達には「大ヒット」というか、ひょっとすると「究極のエグジット」だったりして・・・ KKRも上場の可能性があるということですけど、賢い人たちが何か売るって時にはやはり気をつけた方が良いかも。
