米国の中間選挙まであと2週間となり、イラクに加えて共和党議員のスキャンダルが共和党に対する大きな打撃となり、各世論調査では民主党が圧倒的に有利となっているようです。
最近のUSA Today/ギャラップの調査でも民主党が23%のリードと、ちょっとお目にかかれないような数字になっています。そこで下院はおろか、上院においても民主党の過半数獲得を予想する向きも結構あるようです。市場も全般的な好調さにもかかわらず、製薬やエネルギーなどの「民主党の勝利がコワイ」銘柄は低迷しており、民主党優位の見方が強いのが見て取れます。
そこで、今週のBarrons誌では、恒例の選挙予想をやっていたのですが、Barronsは大方の予想と異なり、共和党が両院で過半数を維持すると予想しています。ちょっと面白かったので以下に少し紹介・・・
Barrons誌の予想は、選挙資金の大小に基づくもので、基本的には、各選挙区において(差が極めて小さい場合を除いて)選挙資金をより多く集めている候補者の方が勝つという単純なものです。
ただし、過去においてこの方法は、世論調査よりも確実であることが示されており、Center for Responsive Politicsによると、1972年以降の下院選では各選挙区において選挙資金の多い候補者が93%の確率で勝っており、近年に限るとこの確率は98%に近くなっています。下院に比較して大きい資金が必要な上院選では、この数字は89%だそうです。これはもともと上院ではより大きい資金が動くため、「意味のある」リードの額が100万ドル単位になるからではないかとBarronsはしています(100万ドル単位で差が付くのはちょっと難しいですから)。
米国では(共和党であっても)、献金に占める個人の比率が結構高いですから、献金が多いと言うのは単にCMを一杯流せると言うだけではなく、草の根の支持の強固さを測る良い目安であるとも言えます。で、このデータに基づいたBarronsの予想では、下院における共和党の議席は8議席の減少、最悪でも過半数を1議席上回る14議席の減少となっています。上院では、共和党が3議席を失い、100議席中52議席となると予想されています。減少は減少ですが、一部で言われている惨敗には程遠いと言えます。
さて、過去においては、この「金がモノをいう」というのが当てはまらなかったのが、1958年、1974年、1994年となっています。1958年は深刻な不況、1974年はウォーターゲート事件にインフレと石油ショック、1994年は6%を上回る失業率に、個人所得が減少に転じていたという点で、基本的に経済は減速しつつも堅調な今年とは少し状況が異なっているとBarronsはしています。戦争とスキャンダルに対する今年の有権者の嫌気は、これらの過去の3つの年における有権者の怒りの水準には及ばないと言うのがBarrons誌の結論のようです。
まぁ、投資関連の雑誌なので、少しばかり”Wishful Thinking”の気もあるかもしれませんが、Barronsは2002年、2004年の選挙でも同じ方法で予測を行い、大方の世論調査に反して共和党勝利を予想していたので、あながち馬鹿にできないかもしれませんねぇ。

コメント by kerogaso — 2006/10/27 金曜日 @
コメント by 匿名 — 2006/11/8 水曜日 @