先週は米国の住宅市場の予想以上の減速が大きな話題となっていました。新規、中古住宅在庫の積み上がり、主要住宅建設会社での新規受注の急減速など、大げさな(かどうか分かりませんが)向きは「すわバブル崩壊、米経済リセッション突入」などと騒ぎ立てています。
米国は広いんで、住宅価格もフロリダやラスべガスやら急激に上がってきたところと、住宅バブルなんてほとんどカンケーありませんというところが入り交じっていて、聞く人によって(というかその人の住んでいるところによって)「世界の終わり」みたいな人から「火星かどっかの話じゃないの?」という人までいろいろいるわけですが、全米屈指の高級住宅会社のトール・ブラザーズのロバート・トールも「過去40年間で見た中で最悪の状況」と言ってるくらいですから、軽いもんでないことは確かです。
現在のところ弱気派は、住宅市場は「底なし自由落下」状態で、住宅価格は2007年一杯は大幅に下落し、米国経済も一緒に泥沼に引き込むとしており、米国経済はともかく、ロバート・シラー先生の開発した住宅価格指数の先物も少なくとも2007年一杯の住宅価格の下落を示しています(まだ流動性も低く、指数商品としてはまだ成熟していませんが)。強気派は、金利がまだ比較的低いこと、米国の人口動態などの住宅市場ファンダメンタルが強固であることから、今回の住宅市場調整は比較的浅く済み、2007年中には安定化の兆しが見られるはずとしています。
住宅関連銘柄も悲惨な状態になっていますが、住宅建設会社は軒並みPBRが1.0近くなってきており(中には大きく割っているものもあります)、強気派の主張を買う向きは出動はまだにしても各銘柄を注意深く見ているところだと思います。PBRが1.0を割込むと言うのは、大きい資産の毀損を市場が予想しているということだと思いますが、おそらく真っ当な会社の帳簿上の資産評価は、最近の土地価格高騰でかなり過小評価状態にあるはずですから、ムードを別にすればファンダメンタル上売られ過ぎの会社もあるかもしれません。土地購入オプションのキャンセルによる損害を恐れているという可能性もありますが・・・
強気派と弱気派のどっちが正しいかはまだ分かりませんが、住宅市場はともかく、少なくともここ数年の米国金融市場が「貸し出しバブル」状態にあったことは確かで、住宅バブルはともかく、こっちのバブルははじけはしないまでも、大きくしぼむ可能性は高そうです。特に従来低リスクとされていたモーゲージ証券や資産担保証券なんかのリスクプロファイルは大きい見直しが必要となりそうです(これは特にPIMCOなんかがここ数年強く主張したきたことですが)。

コメント by 本石町日記 — 2006/8/31 木曜日 @
コメント by ゲスト — 2006/9/3 日曜日 @