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April 26, 2005

米国経済開発委員会(CED)のDRMに対する報告書

すこし前に、某社の依頼で米国ワシントンのシンクタンクであるCED (COMMITTEE FOR ECONOMIC DEVELOPMENT:経済開発委員会)のデジタル著作権に関する2004年3月の報告書(Promoting Innovation and Economic Growth: The Special Problem of Digital Intellectual Property)の分析をしたのですが、その際に翻訳したエグゼクティブ・サマリーを一応アップしておきます。

CEDは米国経済界・教育界のメインストリームの大物連中からなる非営利、非党派組織です(非党派・非政治的団体ですが、顔ぶれから見てもある程度影響力があると思われます)。報告書は少し古いですが、あちらの経済界の見方が反映されていて面白いものがあります。

CED報告書のエグゼクティブ・サマリー

April 24, 2005

開国期のずる賢いひとたち

「余丁町散人の隠居小屋」さんのとこをのぞいていたら、昨日は三国干渉が始まった日らしい(1895年)。まだアタマに血が上りきっていなかった日本はおとなしく引き下がるんだけど(まぁ、そのおかげでますますアタマに血が上ったたも言えるかも)、それより少し前のもっとアタマに血がいってなかったころの日本外交の本がわりと面白かった。

"Negotiating With Imperialism: The Unequal Treaties and the Culture of Japanese Diplomacy"(Harvard University Press, 2004)は1858年から1872年の間の日本と西洋列強の間の外交交渉を扱った本なんだけど、当時の弱者だった日本がいかにずる賢く巧妙に西洋列強の外交様式を逆手にとって国益を守ったかということを説明している。

封建期の日本の政治的エリート文化では、弱者が強者を出し抜くような多くの機略が育まれていたため、その文化の残滓ではないかっていうんだけど、じゃぁ今の政治家の文化はなんなんだろーか。「みんなでXXする会」なんてのを見るとやはりどっかの盆踊りか何かかもしれない。いや、それじゃ盆踊りに失礼か、、、

April 21, 2005

IMFが日銀に穏やかなインフレ目標を導入提言??

共同通信のニュースによると:

国際通貨基金(IMF)は20日、日本がデフレからの脱却を実現した場合、「インフレ目標」を穏やかな形で導入すべきだとの報告を発表した。金融政策の手段を現在の量的緩和から短期金融市場を通じた金利の調節に戻すことも求めた。

なんだそうですが、これはおそらくIMF Working Paper(WP/05/73)の"A Post-Reflation Monetary Framework for Japan"(Charles Kramer and Mark Stone)のことを指していると思うのですが、IMF Working PaperはIMFの公式見解ではないので(日本銀行のワーキングペーパー・シリーズと同様です)、この報道はあまりに初歩的なミスですね。ちょっと(かなり)マズイような気もします(欧州や米国のメディアならばひどい目にあうところです)。

一番最初の表紙に、

This Working Paper should not be reported as representing the views of the IMF. The views expressed in this Working Paper are those of the author(s) and do not necessarily represent those of the IMF or IMF policy. Working Papers describe research in progress by the author(s) and are published to elicit comments and to further debate.

と書いてあるのですが・・・・それとも単純なミスではなくて何か意図的な報道なのでしょうか(まさかね)??

April 18, 2005

ウォーレン・バフェットはシロはクロか灰色か

少し古いニュースなんだけど、ウォーレン・バフェットといえば伝説的な投資家・経営者だが、彼の率いるバークシャー・ハザウェイ傘下の保険会社(General Re)がAIGの粉飾決算に近い会計処理のもとになった取引の相手方だったことでSECの事情聴取を受けた。

詳しい内容はいろんなところで書かれているから、ここで書くことはあんまりないんだけど、気になる方にはここに記述があります

気になった点が1つある。AIGは後ろめたい取引をGeneral Reとしたわけだけど、後ろめたい取引の相手方となる事によってGeneral Reは有利な条件を得たわけだ。言い換えると、AIGの経営陣は(経営陣の成績を良く見せるため)潜在的にAIGの株主に不利となる行為を行い、AIGの経営陣を助けたGeneral Reはそのかわりに(AIGの経営陣の弱みに付け込んで)自社の株主の利益になる有利な条件を得たということになる。

言うまでもないが、AIGの株主に責任を持つのはあくまでAIGの経営陣で、バフェット氏の責任はバークシャーの株主にある。なんでこんな事が気になったかというと、1980年代にソロモン・ブラザーズのジョン・グットフロイント氏がソロモンを(株主の利益に反して)買収から防ごうとした時に、バフェット氏に助けを求めたわけなんだけど、バフェット氏はグットフロイントの弱みに付け込んで極めて有利な条件で援助を提供した。

当時グットフロイント氏を株主に対する義務に反したということで攻撃する声は相当あったみたいだけど、バフェット氏を攻撃する声はなかったみたいだ(それどころか、抜け目なく有利なショーバイをしたことで褒める声もあったみたい)。

今回はバフェット氏の名声にもちょっと陰がさしているようだけど、これは、この10-20年の間で米国の企業経営陣を見る目が、単に株主への義務を守っているかどうかとかいうことだけではなく、かなり「モラリスティック」になっていることを象徴しているような気がする。

不倫でクビになった社長もいるしね(全然関係ないか、、、)。今回はバフェット氏は「取引の内容をほとんど知らなかった」ということで放免かもしれないですけどね。

ところで、AIGの「ハンク」グリーンバーグ氏も大変タフな経営者でしたが、こういう形での退場となるとは予想もできないことでした。

April 15, 2005

米国ジャンク債市場にバブル崩壊の危機?

米国でも日本でも、超ゆるゆるの金融政策が長年続いているけど(最近FRBは小刻みに金利を連続してあげてきているけど、ニュートラルよりはまだまだ緩いと思います)、金融が不自然に緩いと必ず信用が膨張してバブルっぽくなってくる。日本では国債かもしれないけど、米国では住宅、不動産、そして一番コワイのがジャンク債市場だろう。

最近GMの不調やインフレ懸念なんかで米国のジャンク債市場が揺らいでいるけど(GM自体はまだジャンクじゃないですけど)、こんなもんじゃ済まないと思っている専門家も多いみたい。ジャンク債を買うだけじゃなく、ジャンク債を買って、信用保証の付いたデリバティブをショートするとかありとあらゆる取引も蔓延していて、一旦市場がはじけるとどうなるか分からない。

クレジット・デフォルト・スワップも多いみたいで、信用デリバティブが強烈にふくれあがっており、多くの投資家が債券ではなく単にスワップ契約を買うようになっている。

米バロンズ紙に最近、元ドレクセルのミルケン一味(?)であるHarch Capital ManagementのMichael Lewittの記事が出ていたけど、彼曰く、「クレジット・デフォルト・スワップの拡散は、核兵器の拡散と同じようなものであり、相互確証破壊的な状況の一因となっており、連銀がすべての行動を広報し、核爆発的金融事故が起こらないようにしているのは、このためである」。相互確証破壊というのがなんとも怖いですな。

ところで金融が緩んで日本では国債、あっちではジャンク債がバブル気味ってのも何とも興味深い。リスクに対する感覚とどん欲さの違いなんでしょうか。ここらへんは面白そうなのでまた書いてみよう。

日本で国債が暴落すると金融システムの中枢が打撃をうけるのに対して、米国でジャンク債がはじけても、そこらへんのヘッジファンドや、投資家などに分散して影響が及ぶからそんなに深刻じゃない(つまり核爆発的金融事故なんて大袈裟)という人もいるけど、LTCMの例をみてもいったい誰がどれだけエクスポージャー持ってるか分かったもんじゃないんで、楽観視は禁物だと思います。

ショーン・コネリーのiPodプレイ・リスト

「MAC REVIEW」に載せたんですが、あまりにシブイのでこっちにもリンク。

ショーン・コネリーのiPodプレイ・リスト

April 14, 2005

RIAA(米国レコード協会)、学生405人を違法ファイル交換で提訴

MyComニュースから:

全米レコード協会(RIAA)は12日(現地時間)、Internet2上で著作権のある音楽などを違法交換していた学生を著作権侵害で提訴すると発表した。カーネギーメロン大学、コロンビア大学、ジョージア工科大学、ハーバード大学、MIT、ニューヨーク大学、プリンストン大学、UCバークレーなど、18大学に通う学生405人が対象になる。学生たちはファイル交換ネットワーク「i2hub」を使っていた。

Internet2は超高速の実験用ネットワークなんで、音楽ファイルなどの交換などは瞬時でしょうね。記事では映画に5分、音楽なら1曲20秒としているけど、最初の研究者のデモではDVDを30秒でコピーするようなのがあったように思う。

しかし、いつもながら提訴しか能のないRIAAには失望させられる。死人を訴えたり、12才の子供を訴えたり、大学生を訴えたりの(弱い)モグラたたきばかりで、「あるべき普通のシステム」に頭をしぼったり、それに基づくロビー活動をした試しが(知っているかぎりでは)ない。インターネットの世界では国別の著作権管理というのはあまり意味がなくなってくるから、そういう意味でも最大市場の米国の団体の責任は重大なんだけど、そんなことはもちろんかけらも思っていない(と思う)。

デジタル時代の音楽などの著作権料回収などの問題に関しては、個人的には同意できない部分も多いけど、フィッシャーのPromises to Keep: Technology, Law, and the Future of Entertainmentが面白かった。ガクシャ(しかも法律)の本にしては、一般向けに丁寧に書かれていて、こういう本を書ける人がいて、それが出版されているのをみると、何とかならんもんかと思うんだけど。でも、アメリカくんだりのハナシよりも日本の方がよっぽどたいへんか。

中国から未認可の遺伝子組み替え米??

えーと、グリーンピース(お豆じゃなくって団体名の方ね)というと、全然「グリーン」じゃない私からみるとちょっと、というか、かなりうさんくさげだったりするんですが(ごめん)、同団体の中国での支部がまだ認可されていないGE米(GEはGenetically Engineeredの略です)が中国ですでに生産、消費されており、輸出されている可能性すらあるとすっぱ抜いています。

グリーンピースのチームが現地の農民からの報告をうけて調査し、さまざまな地点で採取したサンプルのテストをGeneScanに依頼したところ組み替え遺伝子が発見され、そのうち2つのサンプルではBt米検査で陽性が出たとのこと。Btタンパクは殺虫タンパク質で、Bt米はこの殺虫タンパク質を作る遺伝子を導入したお米で害虫に強いというものです。Bt米の耕作が認可されている国は現時点ではまだないとのことです。

あんまり良く覚えてないんですが、Bt遺伝子は以前アメリカで人間の食用に混入してアレルギーの怖れから製品回収の大騒動に発展したGEトウモロコシ(スターリンク)にも使われてましたね(Btにもいろいろあるので何もかも一緒くたにするのは大間違いですけど)。

ただ、すくなくとも現時点では認可されていないものがすでに商業生産されている可能性が高いということは、規制、安全管理面での不備をさらけだすものであるとは言えるかも。ちなみに中国は米の大輸出国で日本にも輸出されています(中国からの輸出先別では2003年度で日本は5位になっていました)。

グリーンピースということで眉につばつけてるんですが(だからごめんなさいって)、中国米は日本だけでなく欧州等にも輸出されているので、これ本当だったらひょっとすると結構大きい問題になるかもしれませんね。実際の安全性に関しては私トーシロなんでグリーンピースが言ってるほど危険なのかどうかはよくわかりませんが。

ニュース・ソースはこちらです。

April 13, 2005

笑えるでたらめ論文作成ソフト

最近コンピュータ・サイエンス業界でケッコウ話題になっているソフトに「でたらめ論文作成ソフト」がある。

最近良くあるのが、どこぞのええかげんな学会やらシンポジウムやらコンファレンスからの、「論文募集(Call for Paper)」というメールなんだけど、主催者は参加者からそこそこの参加費を徴収して組織の運営費を稼ぐという段取りになっている。

主催者が用意するのは、ホテルの会場、論文集のCD-ROMなどで、そういう意味では詐欺じゃないんだけど、論文出してもほとんど何の足しにもならんようなええかげんな学会なので、参加費払って出席する価値は限りなくゼロに近かったりする(それでも出る人々がそこそこいるのは、どんなにええかげんでも学会での発表論文があるということを履歴書に書きたい人々がいるから)。

そこで、そういう論文募集のメールに嫌気がさしたMITの大学院生のJeremy Striblingさんが文脈自由文法を用いて、完全にえーかげんな論文を自動的に勝手に作成してくれるソフト(SCI Genと名付けられている)を作ったわけ。

そして、このソフトで作った完全にえーかげんな論文をWMSCI 2005というコンファレンスの「論文募集」に提出したところ、受理されてしまったんで大変な話題になっている。

いくらえーかげんといっても、一応はコンファレンスである。ソフトが適当に自動的に作った論文を受理するってのは、えーかげんさも極まっているとゆーことが暴露されてしまったわけだ。それと同時にこのソフトもすごく話題になっている。

この学生さん、今度はこのソフトを公開して、募金を募っているんだけど、これは「集まったお金でコンファレンスに出席して、このプログラムで作った完全にええかげんな原稿で講演を行う」ためらしい(これも笑える)。

くまも試しにそのソフトで論文を作ってみたんだけど、最高に笑える出来だった(下のリンクで見れます)。他の分野用のやつも作ったら大ヒットになるんじゃないかしらん。

くまが話題のアプリで作った論文

ソフトはオープン・ソースで公開されているので、改造もできるぞ。

Automatic CS Paper Generator

郵政民営化案のチェックポイントはなーに?

郵政の問題はあんまり面白くないんで、それほど書いてこなかったけど、土壇場にそろそろ差し掛かっているみたいなんで、いろいろある問題のうち今後、「成功」と「失敗」を大きく分けそうな重要なポイントだけちょっと整理してみた。

1. あたらしく作られる4つの事業会社と持ち株会社の株式持ち合い
弱い会社と強い会社が「どんぶり勘定」(反対派は「一体的経営」とか言ってるけどね)にならないように最初の案では4会社(郵便、窓口ネットワーク、保険、貯金)を完全分離としていた。なんで反対派が株式持ち合いを認めるように主張してるかってのは比較的強い保険、貯金の資金を弱い郵便、窓口ネットワークが使えるようにして、特定局長とか労組なんてのに支えられてる現在の政治基盤を守りたいってことなんだろう(と思う)。これが認められるかどうか、認められる場合はどの程度かってのがポイントになる。

2. 黄金株
これは普通株式以上の「力」を持ってる株で、特別の事項にかんしては「黄金株」をもってる株主の合意が必要になる。たとえば、合併とか、買収とかだけどね。経営陣とか特定の株主(政府)の利益を守るために使えるから、無ければ無いにこしたことはないもんだ。これに関しても、発行されるかどうか、発行される場合はどの程度かってのもポイントになる。

3. 見直し条項
完全民営化までの移行期間は10年間とほとんど「2001年宇宙の旅」という感じの気の遠くなるようなハナシだけど、さらに見直し条項をくわえて、この10年間の間に期限の先送りできるようにしようってのが反対派の主張だねぇ。ビジネスは不透明性を嫌う。ただでさえ事業環境が不透明な上、10年間という期間のあいだに見直しが行われるかもしれないという不透明性を人為的に加えるというのは、企業としてはフツーあり得ないハナシだ。というわけで、見直し条項が入れられるかどうかってのも大きいポイント。

くまが思うに重要なのはこの3つくらい。いろいろ聞いてみても大体こんな感じ(まぁ、まわりも偏ってますが、、、)。あとは大体枝葉末節(大きい枝葉末節がいっぱいあるんだけど)じゃないかしらん。だからこの3つで譲歩があるかないか、どの程度の譲歩かってのが大事なポイントだと思う。

このポイントである程度合理的な柱が残れば(でもBig-ifかもね)、表面的はいかに反対派が勝ったようにみえても、小泉ちゃんの勝ちと言えるかもしれない。しかし、今の騒ぎをみてみると、1では保険、貯金の株式売却後、持ち株会社が買い戻せるってとこが大きいね。3でも3年毎の検証に基づく段階的な株式売却ってのが「見直し条項」にあたるかどうかっていう議論になってる。ここはちゃんとフタしておかないと小泉のマケかもね。北朝鮮の話じゃないんだけど、「検証可能」で「不可逆的」であることが必要だと思うよ。

April 11, 2005

西村委員:量的緩和の早期解除には慎重姿勢

日銀審議委員になった西村清彦センセーの会見から:

日銀が4年以上続けている量的緩和政策について「モルヒネのような劇薬であるのは確かだが、企業や家計に好影響を及ぼしてきたことは正当に評価しなければならない」と評価した。そのうえで、量的緩和の解除にあたっては、景気の動向を慎重に見極めつつ、段階的な解除の道を探る必要があるとの考えを示唆した。

センセー最近は割とマクロの評論ものみたいな本もいろいろ書いておられたようですが、そういえば量的緩和が痛みを和らげる役には立ったけど、必要な調整を遅らせたってなことを書いておられたような(賛成です)。。。ということから考えるとそのままの順当な発言のような。

しかし、多分センセーは超スマートなので、何か(タバコとかお酒とかその他もろもろ)のジャンキーになられたことはおそらくナイと思うのですが、中毒を段階的にやめるというのは一番難しいんじゃないかしらん。ちょっと減らしただけで「痛みで失神」なんて人がいっぱいでてきたりして・・・それを段階的に時間かけてやるってのはかなりの力技です。くまはアホで何でもすぐ中毒になってしまうんで、「段階的拷問」のつらさをよおく知ってたりして(なんのこっちゃ)・・・

とゆーわけで、「段階的解除作戦」はおうおうにしてグリーンスパン流「連続バブル作戦」に変質してしまうような気もしますが・・・・まぁ、日本はアメリカのハイ・イールド債市場みたいにバブル崩壊の恐怖にさらされているわけでもないんで、まだ余裕はあるのかしらん?

ただ先生全然金融オタクではなくって(多いんですよね、ケーザイ学者に中途半端なのが)、個人的には好感度かなり高いです。全然カンケーないですが、西村センセーの書いたものでは、(不動産市場なんかをネタにして)買い手と売り手の間に情報非対称があった場合に価格決定メカニズムにどういう影響があるかというような、ちょっと昔の論文が結構面白かったような記憶があります、、、最近の評論ぽい本は個人的にはあんまり面白くないです・・・・すみません。

April 09, 2005

野中ともよさんがCEOだぞ、と

いや、エープリル・フールがまだ続いているのかと思いましたが、野中ともよさんが三洋電機のCEOに就任らしいですね。

別に野中サンに悪気はまったくないんですが(偉い方だとは思いますが)、フツー(本来)はとてもトーシロ(失礼)にできる仕事ではないと思うのですが、、、、しかし、日本企業の場合は御輿に担がれてるだけで勤まる仕事なのかもしれないですね。くまも実際けっこう??な人を色々見ましたから。

社外取締役をしていたといっても、もともとこれはチェック役の仕事ですし、これまた日本の場合社外取締役はたいして責任を問われることのない仕事なので、企業経営に責任を持つのとはまったく違います。それに社外取締役としての実績から言っても、野中サンはニッポン放送の社外取締役として、高裁に棄却された新株予約権発行に関してもお止めになっていなかったのでは??他にも委員・審議会委員など多数されているようですが、これもこの手の委員をした方なら分かると思いますが、経営とはほとんどまったく関係ありません。

実際には創業家から社長が就任するので、実務の邪魔にならないお飾りを置いておこうということなのかもしれないけど、それこそ株主と社員をナメきったハナシだとくまは思うぞ。いくらこーゆー仕事が結果オーライといってもね。

しかし頼む方も頼む方だけどね、、、受ける方も・・・

ヘンリー・ハズリット(Henry Hazlitt)の本がオンラインに

自由主義者というべきか、古典的リベラルというべきか、ウヨク反動というべきか、オーストリアン支持者というべきか、まぁ、どうでもいいんですが、ヘンリー・ハズリットなんですが、フリードマンやらハイエクが称賛した古典のEconomics in One LessonがFoundation for Economic Educationのサイト上でオンラインで公開されています(PDF)。

アマゾンで買っても2000円くらいのものですが、「いまさら買うのモナー」という人にはよろしいんじゃないでしょうか。

Economics in One Lesson

(後記)これでケーザイ学ベンキョーして「脳天気反動ウヨク」のレッテルを貼られてもくまはいっさい関知しません。大変良く書かれている本でお薦めできるんですが、このおじさん大恐慌の時代を生きていたにしては驚くべき事ですが、市場の失敗という発想は完全にゼロです。そこんとこさえ気を付ければ良い読み物だと思います。

April 08, 2005

ヘッジ・ファンドにご注意

転職考えてる人は、もう一度よーく考えましょう。

- 最近そこらを回っているメールです。すべて実名でホンマかいなという感じですが、どうも本当のようです(FTにものってました)・・・・メールなので一番下の方から読んで下さい(英語です)

> From: Daniel Loeb [mailto:dloeb@thirdpoint.com]
> Sent: Tuesday, March 29, 2005 2:59 AM
> To: Danl@thirdpoint.com
> Subject: It is hard to find good help these days
>
> I thought I would share an interaction that I had with a prospective
> hire I London. Investing is easy compared to the challenges of
> putting together a top-notch organization.
>
> Here's why: read from the bottom then read the attached article to
> put in further perspective.
> ________________________________
>
> From: Daniel Loeb
> Sent: Monday, March 28, 2005 5:38 AM
> To: Alan Lewis
> Subject: RE: CV
>
> laziness
> ________________________________
>
> From: Alan Lewis [mailto:alan.lewis@sthenos.com]
> Sent: Monday, March 28, 2005 5:18 AM
> To: Daniel Loeb
> Subject: RE: CV
>
> Hubris
>
> -----Original Message-----
> From: Daniel Loeb [mailto:dloeb@thirdpoint.com]
> Sent: 28 March 2005 10:23
> To: Alan Lewis
> Cc: patrick.bettscheider@mainfirst.com
> Subject: RE: CV
>
> Well, you will have plenty of time to discuss your "place in society"
> with the other fellows at the club.
>
> I love the idea of a French/ English unemployed guy whose fund just
> blew up telling me that I am going to fail.
>
> At Third Point, like the financial markets in general,"one's place in
> society" does not matter at all. We are a bunch of scrappy guys from
> diverse backgrounds (Jewish Muslim, Hindu etc) who enjoy outwitting
> pompous asses like yourself in financial markets globally.
>
> Your "inexplicable insouciance" and disrespect is fascinating; It
> must be a French/English aristocratic thing. I will be following
> your "career" with great interest.
>
> I have copied Patrick so that he can introduce you to people who might
> be a better fit there for you.
>
>
> Dan Loeb
> ________________________________
> From: Alan Lewis [mailto:alan.lewis@sthenos.com]
> Sent: Monday, March 28, 2005 4:08 AM
> To: Daniel Loeb
> Subject: RE: CV

> Daniel,
>
> I guess your reputation is proven correct. I have not been in
> traditional fund management for more than eleven years. I did not
> achieve the success I have by knocking back a pint, as you say. I am
> aggressive, and I do love this business. I am Half American and half
> French, and having spent more than half my life on this side of the
> pond I think I know a little something about how one conducts business
> in the UK and Europe.
>
> There are many opportunities in the UK and Europe, shareholder regard
> is only beginning to be accepted and understood. However, if you come
> here and handle it in the same brash way you have in the U.S. I
> guarantee you will fail. Things are done differently here, yes place
> in society still matters, where one went to school etc. It will take
> tact, and patience (traits you obviously do not have) to succeed in
> this arena.
>
>
> Good luck!
>
> Alan
>
> -----Original Message-----
> From: Daniel Loeb [mailto:dloeb@thirdpoint.com]
> Sent: 28 March 2005 09:50
> To: Alan Lewis
> Subject: RE: CV
>
> One idea would suffice.
>
> We are an aggressive performance oriented fund looking for blood
> thirsty competitive individuals who show initiative and drive to make
> outstanding investments. This is why I have build third point into a
> $3.0 billion fund with average net returns of 30% net over 10 years.
>
> We find most brits are bit set in their ways and prefer to knock back
> a pint at the pub and go shooting on weekend rather than work hard.
> Lifestyle choices and important and knowing one's limitations with
> respect to dealing in a competitive environment is too. That is
> Lesson 1 at my shop.
>
> It is good that we learned about this incompatibility early in the
> process and I wish you all the best in your career in traditional fund
> management.
>
>
> Daniel Loeb
>
> CEO
> ________________________________
>
> From: Alan Lewis [mailto:alan.lewis@sthenos.com]
> Sent: Monday, March 28, 2005 1:03 AM
> To: Daniel Loeb
> Subject: RE: CV
>
> Daniel,
>
> I am sorry but it does not interest me to move forward n this way. If
> you wish to have a proper discussion about what you are looking to
> accomplish in Europe, and see how I might fit in, fine.
>
> Lesson one of dealing in Europe, business is not conducted in the same
> informal manner as in the U.S.
>
> Best regards,
>
> Alan
>
> -----Original Message-----
> From: Daniel Loeb [mailto:dloeb@thirdpoint.com]
> Sent: 27 March 2005 23:08
> To: Alan Lewis
> Subject: RE: CV
>
> what are your 3 best current european ideas?
>
> ________________________________
>
>
> From: Alan Lewis [mailto:alan.lewis@sthenos.com]
> Sent: Tuesday, March 22, 2005 11:34 AM
> To: Daniel Loeb
> Subject: CV
>
> Daniel,
>
> Thanks for calling earlier today. Enclosed is my cv for your review.
> I look forward to following up with you when you have more time.
>
> Best regards,
>
> Alan

郵政民営化はなぜできない?

郵政民営化反対オベンキョー会にヒマな政治家96人だそうで、、、

まぁ、郵政民営化もできないと決まったわけではないんですが、どうもモタモタして最終的にワケ分からんもんになりそうな感じがありますな。もう何(十)年も前に民営化されてても良さそうなもんですが。小泉の敗因(いや、まだ負けと決まったわけじゃないんですが・・・なんたって権力は今のところ彼にありますからね)は一体なんなんでしょうか。

1. 日本の政治家は経済政策に関してはほとんどみんな「超左翼」だということ。まぁお国が統制して「民間」に資源を割り振ったり、守る産業や団体を決めたり、国民に富を分配するのが「当たり前でしょ」ってのが右翼も左翼も野党も与党も含めて日本の政治家のほとんどだ。亀井の言ってることなんか(経済に関しては)中国共産党の連中よりも左翼だ。

レーガンやサッチャー以前の米国や英国と比較しても、日本ははるかにガチガチの国家統制経済と言えるんだけど、それに関して変だと思ってる政治家はほとんどいないんじゃないかしらん。「国営銀行なにが悪い」って感じでね。まぁ先進国の中でも極めて変わってると言えるけど、強いて言えば同じく規制と補助金まみれ(と国策企業応援)のおフランスに近い。シラクが親日家ってのも不思議はなかったりして。小泉サン、さすがに1人じゃ無理でせう。

2. これはあんまりみんな言ってないけど、国民の間でそれほど民営化支持が高まらないってのは、どうも民間の銀行がだらしないってのも大きいと思う。例えば郵政がやってるのが貯金じゃなくって自動車だったらどうか?

さすがにみんな、「国は自動車なんか作るのやめて、もっと大事な仕事せんかい。車はトヨタ、日産、ホンダにまかせとけ」ってなるんじゃないかしらん。「家の近くの郵政自動車の販売店が無くなったら困る」とか「過疎地に配慮して民営化後もユニバーサル・ディーラーシップを維持すること」なんてアホなことにはならんだろう。家電でも「国は電気製品作りなんかに資源投入せず、ソニーや松下にまかせとけ」となるんじゃないかしらん。さしもの「超左翼」政治家も民営化反対は難しいだろう。

これらの産業なら、少なくともみんな直感的にトヨタや松下に任せてた方が資源の有効利用になるってのが分かるはずだ。金融も資源を投入してリターンを上げるっていう点では別に自動車や家電とかわらない(別に「公共的」性格でも変わらんと思うぞ)。郵貯に預けたお金が上げ損なったリターンは全部国民の損になるし、経済の成長力・生産性も損なう(おっと、これは別に郵便局の方々の責任じゃないよ。融資してリターン上げることは彼らの仕事じゃないんだからね)。

なんで、郵貯の場合は違うのか?車や家電と違って民間に任せた方が良いっていうイメージが国民の間で大きくわかないのは、やはり民間の銀行のイメージが悪すぎるってのも一因だろう。あんまり儲かってないし、客への対応はなってないし、製品の品質はイマイチだし、新製品の開発力も大したことないとなれば、そりゃ無理だろう。バブルで狂ったような商売やって日本中とんでもないことになった記憶も完全には薄れてはいないだろうしね。

銀行の連中も「民業圧迫にならないように公平な土俵で」なんてこと言ってるヒマあったら(まぁこれはもっともなんだけどね)本業でがんばって頂きたい。

April 04, 2005

バーナンキがCouncil of Economic Advisersの議長に

バーナンキFRB理事がブッシュ大統領のCouncil of Economic Advisers(CEA:経済諮問委員会)の委員長に指名されたようだ。

もともとプリンストンの経済学教授・学部長だけど、プリンストンにいる間も連銀関係の仕事はかなりやってきている。グリーンスパン連銀議長の後任の有力候補の1人と見られていただけに、このタイミングでのCEAの委員長への指名はケッコウ微妙かもしれない。

もともと連銀の議長になるには政治との関わりの経験の無さが指摘されていただけに、CEAはよいステップかもしれないけど、逆にあと数カ月でCEAの委員長交代というのも可能性が薄そうな気がしないでもない。当面この人事と連銀の次期議長の人事を巡って憶測がとびそう。

バーナンキはインフレターゲティング論者と良く書かれるけど、連銀の政策の透明性を高めるためならインフレだけでなく、資産価格の上昇すら政策パラメーターに明示的に入れかねないくらいの先生である(だから「単なる」インフレターゲティング論者っていうのは間違いだと思うよ)。という点でグリーンスパンとはかなり対照的と言える。

ブッシュ大統領はChief Economic Advisorに選挙の金集めのプロであるアラン・ハバードをあてるなど、空席の目立つ財務省とも合わせて経済関連はかなりおそろしい人事をおこなってきてるけど、今回は久々に大物(経済に関してはね)の起用となったみたい。ブッシュちゃんには珍しく、マルの人事だとおもいます。

後記:ところで日経から「リフレと金融政策」という本が出ていますが、すべてFRBのウェブサイトにのっている文章を訳しただけのものなので気をつけてください。日経もえげつないショーバイしてますなぁ。私も地雷踏んだ一人ですが。。。。

April 01, 2005

ゴールドマン・サックスが原油105ドルを警告?

ダウジョーンズのニュースみてると、ゴールドマン・サックスの株式アナリストの連中がリサーチ・ノートで原油価格が供給上の特別な障害が起こらなくても1バレル105ドルに達する可能性があると書いて波紋を呼んでいるみたい。

ゴールドマン自体が原油だとかエネルギー関連商品の取引に大きく関与してることもあって、「マッチポンプ」じゃないかって声もあるみたいだけどね。ただ、かなりの数のエコノミストやアナリストが原油価格の落ち着きを予測していた昨年末からは大きく様相が変わっていることは確かだ。

よほどの供給上の問題が起こらない限り100ドルを付けることはないだろうっていう向きがまぁ大多数のようで、くまもそう思うんだけどね、原油のように無くなると相当困るような商品の場合はある程度需給がきつくなってくると、ファンダメンタルズを大きく離れた動きをする可能性があるのも確かだ。

つまりね、無くなると非常に困るからちょっとでも取っておこうなんてみんな考えるとね、きつくなっている需給のせいでとんでもなく価格が跳ねる可能性があるわけ。そこに目をつける投機筋もあるしね。困った状態になった方が儲かるから市場に出すのちょっと待とうなんていう精製業者もでてくる(かもしれない-少なくともインセンティブはあるね)。

持ってる量が必要量を下回ると罰金取られたり、国もメンツがつぶれちゃうような、京都議定書なんかに基づく二酸化炭素排出権の市場なんかでも需給が少しでもきつくなると同様なことが起こり得る(この場合、需給がキツくなることはまぁないと思うけどね)。

それと、今ガソリンが不足するとすごーく困る国は実は一番消費量が増加しつつある国だってこともある。中国なんだけど、他の国と違うのは単なる経済原則で需要が動かないってことだ。まず、価格が統制されているために国内価格はそんなに上がっていないから需要は減らない。

そして、中国政府は政権安定を最大の優先事項にしているから原油不足による経済減速は「どんなコストがかかっても」避けねばならないという事情もあるだろう。というわけで、中国はあらゆるところでエネルギーを購入しているし(イランとかスーダンとか政治的に見れば非常にアブないとこでもね)、しかも契約は多くの場合市場価格を大きく超えた価格による長期契約だという話もある(もちろん他の国に比べて政情安定のためのコストが入ってるから中国政府に取っては高くても良いわけだ)。というわけで、構造的に需給がちょっときつめに推移する要因はある。サウジが産油量増やすといっても長年の投資不足がたたってるから、明日あさってにどんどん生産を増やせるってわけでもないしね。まぁ、ちょっとの間いろいろあるかもね。

後ちょっと注目したいのは原油以外のエネルギーに対する影響で、原油高が続くと風力なんかが結構採算にのって増えてくるだろう。米国なんかでは多分助成金をある程度計算に入れれば風力はすでに天然ガス火力と十分コストで対抗できるはずだったと思う。

  

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