ちょっと前にLiveDoorのフジ買収で大騒ぎと思ったら、今度は楽天がTBSだそうですね。TBSの経営陣サイドやらのどうしようもない対応はいまさらなんで、あまり驚きはないのですが、この手の買収話には何か気持ち悪いところもあります。
なんか気持ち悪い、ってのはAOLとタイムワーナーなんかもそうだったんですが、資本関係や所有権をテコにした、かなりドメインの異なる異種企業間の提携・統合(ごちゃまぜ)ってのがどうもすごく「オールド・モデル」にみえるとこです。
例えば米国のCATV会社のComcastはずっと以前から他社に先駆けて、各TV放送局の有力番組のビデオ・オン・デマンド(VOD)放送のライセンスを大量に獲得し(他社には自社よりも高い価格でないとライセンスさせないという条件で)、他CATV会社や通信事業者相手の戦いを有利に進めていますが、もしComcastがこれをやるためにTV局の株を買い占めて事業統合とか言ってたらどうだったんだろうとか、AppleはiTunesで音楽を売りさばいていますが、レコード会社がAppleを買収するとか、Appleがレコード会社の株を一部買って事業統合という話はどうなんだろうか、と思ってしまったわけです。可能だとしてもおそらく投資家はそっぽを向いていたのではないでしょうか。まぁ今回の話とはかなり違いますが。
テレビ番組から広告サイトに誘導したり、TBSコンテンツのブロードバンド配信や各種イベントのチケットをネット販売する──など「テレビとネットの組み合わせは、いいコンビネーションになる」そうなんですが、これってもともと買収やら「事業統合」が必要なことなんでしょうか?この程度の事をするために買収をテコにしてかなりドメインの異なる事業を所有権を通じて一緒にするというのがハイリスク・ローリターン(かどうかは分かりませんが)のすごく「古い話」に見えてしまうわけです。株価にしても「コングロマリット・ディスカウント」の可能性もあると思いますし。
これだけの話なら事業統合ほどの話ではなく、普通の業務提携や「戦略的同盟」レベルでやるべき話のように思えます。今のメディア業界のスピードを見ていると交渉に気の狂うような時間がかかるのかもしれませんけどね(TBSが番組ソフトを大量に保有していて、安値でのソフト買いという事なら分からなくもないですね。本当のところはここらへんが狙いかもしれません。TBS「自体」がどれだけのソフトを保有しているのかトーシロには分かりませんが)。
こういう形にしたのは「真剣さを示すため」だそうですが、ビジネスは常に真剣にやるもんですから、株買えば真剣ってのも良くわかりませんねぇ。
