2009/9/3 木曜日

米国市場:(また)「正気」の兆し?

世界的に経済の底入れの兆しは明確になってきており、米国もデータはまずまずといったところですが、3月の底から直近の高値を記録した8月27日まで50%以上の上昇となっていた株価はここのところやや息切れとなっています。またここ数日間は良いニュースに対する市場の感度も明らかに落ちています。

ハイイールドのスプレッドも過去2週間ほどは再び拡大傾向にあり、VIXも29前後で7月上旬の水準に戻っています。市場はやや「正気」に戻りつつあるんでしょーか。

S&P 500が織り込んでいる成長水準を考えると、前提にもよって違いますが、3月の安値は今年の米国経済の成長率として大体マイナス3%程度の実質GDP成長率を織り込んでいた数字であると見られています(今年だけのことを考えれば概ね現実的な想定であったと言えます)。先週の高値水準は、これも前提によりますが、翌年の実質GDP成長率が概ね4%となる成長軌道を織り込んだ数字であると見られます。

米国経済の翌年の成長率に関する予想にはかなり幅がありますが、4%は予想レンジの上限にある数字で、現在のコンセンサスは2.0%というところです(これは大体現在の社債で織り込まれている水準です)。翌年の成長率を2%とする成長軌道を単純に株価に当てはめると、S&P500で850-880程度までの調整の可能性はあります。

ただし、今までも市場は「とうとう調整か」と思うと、上に抜けてきているので今回もこれで調整入りなのかどうか分かりません。良いデータへの感度が落ちてきているとはいえ、受注/在庫の比率は1.9倍近くと過去30年以上の期間で最高の水準にありますから、ISMなどの数字もまだまだ上向きです。

短期的にはS&P500が8月17日の980あたりを割り込んでくれば黄色信号と思われます。

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