バーナンキ次期議長、上院銀行委員会で証言
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連銀次期議長に指名されているバーナンキCEA委員長は、上院銀行委員会の指名承認公聴会で証言しましたが、注目の下りはやはりインフレーション・ターゲティングに関する部分ではなかったでしょうか。その部分の簡単な訳のみ以下に示します(証言の全文はこちら)。
一層透明性を増すための可能なステップの1つは、FOMCが長期的な価格安定性の目標に合致していると考えるインフレ率、あるいはインフレ率の範囲の数値を明示的に提示することであり、これは世界の多くの中央銀行によって現在採用されている手法です。私は学術的な文書や、理事会の委員としてのスピーチにおいて、この考え方を支持してきました。「長期的価格安定性」の意味に関して数値的指標を提示することには、金融政策に対して一般の感じる不確定性をさらに低下させ、長期的なインフレ期待をより効果的に固定できるなど、いくつかの利点が存在します。
私は、長期的なインフレ目標の明示的な提示は、政策形成において判断および柔軟性がもつ役割に対する適度な強調も含めて、連銀の現在の政策アプローチと完全に一貫性をもったものであると見ています。最も重要なことは、このステップは政策目標としての雇用の最大化の重要性を決して損なわないということです。実際、このアクションの主要な根拠は、インフレおよびインフレ期待をさらに安定化させることにより、より強固でより安定的な雇用の成長に寄与し得る可能性があるということです。いずれにせよ、私の指名が承認された場合は、長期的な価格安定性の定義の数値化に向けた拙速なステップは取らないということを、この委員会に保証します。この事項に関しては連銀によるさらなる研究、および多大な議論と協議が必要です。このようなステップ(明示的なインフレ率の提示)を取ることにより、価格安定性および持続可能な雇用最大化の両者を達成するという2つの義務を満足させるFOMCの能力がより強化されるというコンセンサスが形成された場合にのみ、私はさらなるアクションを提案します。
米国における明示的なインフレ・ターゲティングに関する最大の懸念(の1つ)は、インフレ・ギャップとアウトプット・ギャップのトレード・オフが起こった場合、常にインフレ・ギャップに対する政策レスポンス・パラメータが大きくなる(したがって、連銀の政策決定における判断の余地、柔軟性が失われる)のではないかという点にあると思いますが、簡潔にしかも周到にこの点にも触れた証言と言えます。実際にデュアル・マンデートを満たせるかどうかは別のお話ではありますが - サーベンス議員がインフレ・ターゲットを採用し、アウトプット・ギャップに悩むECBを例に出して質問していたのはこのためです。バーナンキは「欧州の事態には別の原因がある」と言ってましたが(そして欧州に関してはそれは正しいと思いますが)。
米国議会にも連銀の手足なんかふん縛ってす巻きにしたい議員や、「インフレに数値目標付けるなら、アウトプット(GDP成長率とかね)にも数値目標付けろ」なんて言いかねない議員が結構いるようなので、バーナンキはあまりこの面では踏み込まないのではないかと思っていたのですが、守りを確保しながら(連銀の研究、コンセンサスなど)、自分の主張は盛り込むという巧みな証言だったのではないでしょうか。

コメント
どちらにしても、今のインフレ・フォーキャストはインフレ・ターゲットみたいなものですしね、今やってるとこも「柔軟な運用」なんて言って、分かったような分からんようなことやってますから、実体上差異があるのかどうかというのはほとんど神学的世界ですね。新進気鋭の人は最近あまり近寄らない話題かもしれませんね。
投稿者: miya@lse | November 17, 2005 10:33 AM
当面、現行の向こう2年のインフレ・フォーキャストを今より一層、一般に対して明確に強調していくことになるんじゃないでしょうか。
>新進気鋭の人は・・・
(笑)
投稿者: くま | November 18, 2005 02:04 AM